マイクロソフト（MS）が昨年4月に発売された、小型言語モデル「Phi-3（パイ3）」の最新バージョンである「Phi-3.5」シリーズを27日に公開したことがわかった。 Phi-3は、言語、推論、コーディング、数学などのさまざまな分野で優れた性能とコスト効率を提供するように設計されている。
新たに公開された「Phi-3.5mini」、「Phi-3.5vision」、「Phi-3.5-MoE」モデルは、さらに多様な機能と最適化された高性能オプションを備えている。
MSによると、Phi-3.5miniは、38億個のパラメータで、長い文書の要約や情報検索などに卓越した機能を発揮する。12万8000個のコンテキストの長さに対応でき、長い文書や議事録の処理に強い。
また、MSは「Phi-3.5miniは、英語およびさまざまな言語で高性能を維持し、特にアラビア語、オランダ語、フィンランド語などの言語で性能が大幅に改善された」と述べた。
「Phi-3.5vision」は、マルチフレーム画像理解と推論能力を強化したモデルであり、画像およびビデオデータの処理において優れた性能を発揮する。スライドやビデオの要約、画像のストーリーテリングなどの作業で高い精度と効率を示す。
「Phi-3.5-MoE」は、混合専門家モデル（Mixture of Experts）で、計420億個のパラメータのうち、66億個の活性パラメータを使用する。さらにセキュリティが強化され、多言語サポートを通じて大規模なモデルを上回る性能を提供する。
