2024年パリオリンピックで、北朝鮮の卓球代表チームのリ・ジョンシク、キム・グムヨン選手が、韓国代表チームのイム・ジョンフン、シン・ユビン選手と写真撮影を行ったことを理由に、少なくとも2~3年間の革命化処罰、すなわち労働鍛錬刑に処されるとの見解が示された。
北朝鮮で金正恩国防大学を卒業し、ICBM開発に参加するなど、エリート科学者であったが、2009年に脱北し比例代表制で韓国の第22代国会に進出した、パク・チュングォン国民の力党議員は、27日YTNラジオ「ニュースファイ・ティング」で、韓国と北朝鮮の卓球代表選手たちが写真撮影をしたことについて「南北の選手たちが並んで表彰台に上がり、サムスンが提供したスマートフォンで明るい表情で自撮りをする姿は、とても良い光景だった」と述べた。
パク議員は「北朝鮮の選手たちは非常に短い瞬間ではあったが、韓国の選手と接触し、サムスン電子の最新型スマートフォンを一度見たのではないか」とし、「彼らはその短い接触で『南朝鮮は貧しくて、人々は疲弊している』と学んできた事実との認知的不協和を感じたであろう」と述べた。
進行者が「それでは、この選手たちは処罰を受けるのか」と尋ねると、パク議員は「少なくとも2~3年程度の革命化に処されるだろう」と説明した。
革命化とは、労働訓練のようなもので、農場などで2~3年程度の労働鍛錬をしてくることだという。そして、少し重い処罰となった場合、労働教化型として10年程度、韓国でいう刑務所で10年程度、ひどい場合は政治犯収容所に行く可能性もあると明らかにした。
パク議員は「北朝鮮は1966年のイングランドワールドカップで8強に進出したことがある」とし、「この人たち(北朝鮮のサッカー代表選手)が韓国の選手たちと接触し、夕食を共にしながら盃を交わすなど良い関係を築いたために、北朝鮮に戻っては政治犯収容所に監禁され、大半が追放された」と過去の事例を指摘した。
また「その後、北朝鮮のサッカーの系譜は途絶えてしまった。北朝鮮のサッカーは台無しにされたという話がある」とし、かつて世界的なレベルだった北朝鮮のサッカーが衰退した背景を紹介した。
そして「このようなことが繰り返されれば、誰が国を代表する選手になろうとするだろうか」とし、「そうなれば北朝鮮政権がオリンピックなどの国際大会に選手を派遣できない状況が訪れるかもしれない」と付け加えた。