米民主党の大統領候補であるカマラ・ハリス副大統領が、大統領選挙前の追い風を維持している。
ハリス副大統領は27日(現地時間)に公開された世論調査で、共和党の大統領候補ドナルド・トランプ前大統領に対して、4%ポイントの優位を示していることがわかった。
大統領候補職から辞退し、ハリス副大統領にその地位を譲ったジョー・バイデン大統領が、トランプ前大統領に対し常に劣っていたことと比べると、顕著な上昇ぶりである。
ただし、ハリス副大統領が22日の民主党全国大会(DNC)最終日に、大統領候補受諾演説を行った際に期待されていた、いわゆる「大会効果」はまだ確認されていない。
ザ・ヒルによると、27日に公開されたフロリダ・アトランティック大学(FAU)と世論調査研究所(PORL)、メインストリートリサーチUSAの共同世論調査で、ハリス副大統領は47%の支持率で、43%にとどまったトランプ前大統領を4%ポイント差で引き離したという。
今回の調査はDNCの翌日である23日から週末の25日までの3日間にわたって行われた。対象は米国の登録有権者929名であった。
誤差範囲は±3.2%ポイントである。世論調査企業モーニング・コンサルトの調査でも、ハリス副大統領は48%の支持率で、トランプ前大統領を4%ポイント差で優位に立っていることが確認された。この調査もまた、23日から25日の3日間にわたり7818名を対象に行われた。誤差範囲は±1%ポイントである。
しかし、この調査でも同じく大会効果は確認されなかった。モーニング・コンサルト調査で示された4%ポイントの差は、先週のDNC以前の調査と同じ誤差幅であった。
先月下旬のFAU世論調査の結果とも大きな相違はなかった。
バイデンの代わりに民主党の大統領候補として投入された、当時のハリス副大統領は49%の支持率でトランプ前大統領の45%の支持率を上回っていたことが示された。4%ポイントの支持率差が大会後も続いている。
ただし、世論調査ではハリス前大統領がDNCを契機に、女性有権者の支持層を拡大していることが確認された。DNC後、女性有権者の53%、男性有権者の45%がハリス副大統領を支持する意向を示した。一方、トランプ前大統領は女性有権者の41%、男性有権者の47%が支持したという結果となった。
また、ハリス副大統領は、ヒスパニック(51%)、黒人(73%)、大卒以上の白人(57%)有権者から支持を得ていることが調査の結果でわかった。これに対して、トランプ前大統領は高卒以下の有権者から強い支持を受けており、59%が彼を支持した。
FAU政治学科のルズマリーナ・ガルシア助教授は「ハリス副大統領が大統領候補に選ばれて以来、効果的に女性有権者をターゲットにしている」と述べた。さらに「ハリス副大統領はまた、民主党が少数派有権者の支持を再び確保するために党を再編成した」と評価した。
一方、今回の調査でハリス副大統領は無党派層の有権者からも相当な支持を得ていることが確認された。ハリス副大統領を支持すると答えた無党派層の有権者は48%、トランプ前大統領を支持すると答えたのは35%で、ハリス氏がトランプ氏を13%ポイント差で引き離していた。