米株式市場は29日(現地時間)、騰落を繰り返し不安定な状態で取引を終えた。
大型優良株30銘柄で構成されるダウ・ジョーンズ工業株価平均と中小型株2000銘柄で構成されるラッセル2000は反発した。ダウ指数は2日ぶりに過去最高記録を更新した。
一方、テクノロジー株比率が高まったスタンダード・アンド・プアーズ(S&P)500と、テクノロジー株中心のナスダックは下落で取引を終えた。
前日の取引終了後、エヌビディアがサプライズで第2四半期決算を発表したが、投資家の期待値には届かず、同日6.4%急落したことが、テクノロジー株の上昇を阻んだ。
ダウ、2日ぶりに過去最高記録を更新
26日と27日の2日間、過去最高記録を達成したダウは、28日の下落を乗り越え、29日再び上昇に転じて過去最高記録を更新した。ダウは前日比243.63ポイント(0.59%)上昇し、41,335.05に達した。
株式循環買いの動きの中で、ラッセル2000も共に上昇した。ラッセル2000は14.35ポイント(0.66%)上昇し、2,202.98で取引を終えた。
一方、S&P500は0.22ポイント(0.00%)下落し、5,591.96、ナスダックは39.60ポイント(0.23%)下落し、17,516.43で取引を終えた。
「ウォール街の恐怖指数」とも呼ばれるシカゴ・オプション取引所(CBOE)のボラティリティ指数は1.46ポイント(8.53%)急落し、15.65に下がった。
エヌビディア、6.4%急落
M7大型テクノロジー株は、エヌビディアとアルファベットを除いてすべて上昇した。
アップルは3.30ドル(約478円、1.46%)上昇し229.79ドル(約3万3293円)、マイクロソフト(MS)は2.52ドル(約365円、0.61%)上昇し413.12ドル(約5万9855円)で取引を終えた。
アマゾンとメタプラットフォームズもそれぞれ0.77%上昇し172.12ドル(約2万4938円)、0.28%上昇し518.22ドル(約7万5083円)で取引を終えた。
テスラの株価は乱高下した。テスラは取引開始時9.14ドル(約1324円、4.44%)急騰し214.89ドル(約3万1134円)に達したが、取引が終了する2時間前から大幅に上昇幅を失った。最終的に0.53ドル(約77円、0.26%)上昇し206.28ドル(約2万9887円)で取引を終えた。
エヌビディアは初めから急落し、下落幅を取り戻すかと思われたが、後半に再び下落幅が拡大した。エヌビディアは前日比4.25ドル(約616円、3.34%)急落し121.36ドル(約1万7583円)で取引を開始した。
しかし、取引が開始された後すぐに下落幅のほとんどを取り戻し、0.9%台まで下落幅が縮小した。その後、再び急落に転じ、取引中に8.9ドル(約1289円、7.09%)急落し116.71ドル(約1万6910円)まで下がった。
エヌビディアはその後、下落幅を一部縮小したが、最終的に8.02ドル(約1162円、6.38%)急落し117.59ドル(約1万7037円)で取引を終えた。
AIテーマはまだ終わっていない
エヌビディアは投資家の期待に届かず株価が急落し、人工知能(AI)テーマ株にも衝撃を与えたが、AIのモメンタムは依然として堅調であることが同日の取引終了後に再確認された。
PCと共にAIサーバーを納品するデルは、取引終了後に期待以上の四半期決算を発表し、時間外取引で株価が7%急騰した。
通常取引では0.82ドル(約119円、0.74%)下落し110.74ドル(約1万6045円)で取引を終えたデルは、時間外取引では通常取引の終了価格より7.81ドル(約1132円、7.05%)急騰し118.50ドル(約1万7169円)に達した。
国際原油価格、3日ぶりに反発
国際原油価格は3日ぶりに1%を超える大幅な上昇に転じた。
リビアの石油生産のトラブルが続く中、イラクが産油量を減少させるとのニュースが原油価格を大幅に押し上げた。
国際原油の基準であるブレント原油は前日比1.29ドル(約187円、1.64%)上昇し79.94ドル(約1万1582円)に達し、80ドル(約1万1591円)回復に迫った。
米原油の基準であるウェスト・テキサス・インターミディエイト(WTI)も1.39ドル(約201円、1.87%)上昇し75.91ドル(約1万998円)で取引を終えた。