3日、ニューシスは、マレーシア・クアラルンプールで発生した道路陥没事故により、穴の底へと落下してしまったインド国籍の48歳観光客ビジャヤ・ラクシュミさんの捜索活動に対し、マレーシア政府は、捜索を打ち切るという内容を発表したと報じた。
先月23日、インド国籍の48歳女性観光客ビジャヤ・ラクシュミさんは、歩道で歩いている最中に突然陥没したシンクホールに転落し、行方不明となった。
事故現場には防犯カメラが設置されており、地面の舗装タイルが崩落するとそのまま深い穴の中へと転落するラクシュミさんの様子がしっかりと捉えられていた。
彼女と一緒にいた男性は、なんとか地面に体を寄せ、助かったという。
事故発生後、マレーシア当局は救助隊110人を投入して行方不明者の捜索に乗り出した。しかし、9日間捜索活動を行ったにも関わらず、彼女を探し出すことは難しかった。
救助活動を担当したマレーシアのザリア・ムスタファ首相官邸長官は「救助隊員の安全や健康など様々な理由により、捜索活動は中止することにした」と発表した。
捜索チームは高圧水噴射器を使って都心の下水道を洗浄し、掘削機で事故区域を掘り起こすという方法で捜索作業を進めていたが、一足のサンダルが見つかったのみで、行方不明者を発見することはできなかった。
遠隔カメラや地面透過レーダーなどの機器も動員されたが、努力は実らなかった。
今回の事故により、クアラルンプールの観光産業は直撃弾を受けることとなった。事故が発生した地域は、観光客に人気のスポットであったため、訪問者数が大幅に減少した。周辺店舗の売上は、多いところで90%まで減少したという。
さらに、事故発生地点からわずか50m離れた場所でも道路が陥没し、マレーシア当局は、事故地域と捜索場所の復旧に約6ヶ月がかかる見込みだと発表した。