ジョー・バイデン大統領の在任中の頻繁な休暇取得について共和党から批判の声があがっている。
共和党全国委員会によると、バイデン大統領は就任以来、532日も休暇を過ごした。
これは大統領在任期間中の40.3%に相当する日数である。
先月31日、共和党全国委員会はバイデン大統領が地元デラウェア州のビーチで日光浴をしながらリラックスする姿をX(旧Twitter)に投稿した。
そして、「バイデン大統領は今夏も16日間も休暇を過ごしている」とし、「国政は誰が運営しているのか」と指摘した。
アメリカ人の平均的な年間休暇取得日数が11日間であることを勘案すると、バイデン大統領は在職期間中だけで国民の48.3年分の休暇を取得したことになる。
特に、31日はイスラエル軍がイスラム組織「ハマス」に拘束されていた人質6人の遺体をガザ地区で発見した日でもあり、ドナルド・トランプ前大統領は「アメリカの民間人までイスラエルで虐殺にあったというのに、バイデンは16日間も休暇を取りビーチで休んでいる」と非難した。
バイデン氏の報道官を務めるアンドリュー・ベイツ氏は「(バイデン大統領の)休暇日数は歴代の大統領よりも少なく、どこにいても毎日熱心に公務をこなしている」と反論し、厳重なセキュリティを備えた通信機器を使用して、リモート業務を行っていると説明した。
昨夏、ハワイ州マウイ島の森林火災で同州史上最悪の自然災害が発生した際にも、支援者所有のネバダ州タホ湖の別荘や地元デラウェア州リホボスビーチの自身の別荘で休暇中だったが、連日、山火事に関する報告を受け、公務を行っていたという。
アメリカ大統領の休暇日数の増加は慣例となって久しい。トランプ前大統領は4年間で378日を、バラク・オバマ前大統領は8年間で328日を、ジョージ・W・ブッシュ前大統領は8年間で1020日を休暇として取得した。
また、歴代大統領やその家族はプライバシーが保証されないホワイトハウスを「刑務所」に例えて不満を漏らしたことがある。ハリー・トルーマン元大統領は「巨大な白い刑務所」、バラク・オバマ元大統領の夫人、ミシェル・オバマ氏は「優れた施設の刑務所」と呼んでいた。
バイデン大統領もホワイトハウスを「金箔の施された鳥かご」と例えたことがある。
しかし、大統領の休暇に伴う警備や移動費用による税金の浪費に対する指摘は絶えない。
オバマ元大統領は1億500万ドル(約1,500億円)、ブッシュ元大統領は1億4,000万ドル(約2,000億円)、トランプ前大統領は1億4,400万ドル(約2,060億円)を休暇時に費やしたとされている。