中国のある職場で、公然とキスをするなど浮気をしたことが発覚し、会社から解雇された既婚男女が、会社を相手に訴訟を起こしたことが明らかになった。ただし中国現地裁判所は訴訟を棄却し、会社側の手を挙げた。
香港のメディア、サウスチャイナ・モーニング・ポスト(SCMP)の7日(現地時間)の報道によると、先月中国四川省のある製薬会社は、会社内の同部署で不倫をしていた男性Aと女性Bを解雇したという。彼らはAの妻が会社側に不倫を暴露した後も愛情行為をやめなかった結果、この事態に至った。
そもそも彼らの不倫は、2020年3月にAの妻が会社側に彼らのメッセージのやり取り記録を暴露したことで明らかになった。彼らは「愛している」、「いつも君が恋しい」など愛情あふれるメッセージを交わしていた。
二人の不倫の事実が知られるとAは「家族問題を解決しなければならない」として休暇を要求し、Bの夫は会社に来て同僚たちが見守る中でAと対峙した。
しかし彼らの不倫行為は終わらず、彼らが職場でキスをする姿も目撃された。
彼らの不倫行為を見かねたある女性同僚が、Bにこのような行為をやめてほしいと頼んだが、ただ口論に発展するだけだった。翌日、我慢の限界をむかえた同僚らは、二人の不倫に対する不満事項を会社側に文書で提出したという。
会社はこれに対して不倫行為を続けてきたAとBに「会社の内規に違反した」として解雇を通知した。
すると二人は会社を相手に訴訟を起こし、Bは2万6000元(52万円)の賠償を、Bより高位職にいたAは23万元(456万円)の賠償をそれぞれ会社側に要求した。
これに対し会社側は「道徳的に間違っており、会社の名誉を毀損し、会社に否定的な影響を与えた社員を解雇する権利が内規に明確に記されている」と主張した。この事件に対して中国現地裁判所も訴訟を棄却し、会社側の手を挙げた。
この話に現地のネットユーザーは「本当に狂った世の中」、「仕事中に同僚が目に入ったということ自体が仕事を一生懸命していなかったということではないか」、「会社を訴えるということ自体が恥ずかしい」などの反応を見せた。