北朝鮮が軍事境界線の前線地域に設置した拡声器から頻繁に騒音を発生させ、韓国側の周辺住民が被害を訴えている。
12日、韓国の国軍合同参謀本部と仁川市江華郡(インチョン市カンファ郡)によると、北朝鮮軍は韓国からの北朝鮮向け拡声器放送に対抗するため、7月末から江華郡の国境地域で奇怪な騒音を発生させている。
韓国軍は北朝鮮から散布される汚物風船への対抗措置として、7月21日から軍事境界線の前線で北朝鮮向け宣伝放送を行う拡声器を全面的に稼働している。
これに対し、北朝鮮側は兵士や市民が韓国からの放送を聞くのを防止する目的で、「ジジジ」という機械音のような騒音を拡声器から流している。
合同参謀本部の関係者は「北朝鮮からの騒音は山岳地帯の軍事境界線隣接地域にはほとんど聞こえてこないが、海をはさんで北朝鮮に近い江華島ではむしろ大きく聞こえてくると把握している」と説明した。
軍が測定した北朝鮮による騒音は60~80デシベル程度だといわれている。
80デシベルというと地下鉄の騒音と同水準であり、継続的に騒音にさらされると聴覚障害を引き起こす可能性もある。
一方、北朝鮮の騒音攻撃が続く中、江華郡の150戸余りの住民たちが国防部や江華郡などに被害を訴えている。