24日、金正恩総書記の妹である金与正労働党第1副部長は、アメリカの原子力潜水艦「バーモント」が韓国に入港したことを批判し、「我々は韓国のすべての港と軍事基地が安全な場所ではないという事実を引き続き広く知らせ続けるだろう」と述べた。
金与正氏は同日、北朝鮮の国営通信社「朝鮮中央通信」を通じて談話を発表し、「北朝鮮の情報機関である航空宇宙偵察所が、23日10時3分10秒、常時注視している韓国釜山港埠頭にアメリカの原子力潜水艦を捉えた」と主張し、北朝鮮の偵察能力を誇示しようとした。
23日、アメリカ海軍の原子力潜水艦「バーモント」は物資の補給、積載や乗組員の休息のため、釜山にある韓国海軍の基地に入港した。
金与正氏は「アメリカ海軍の乗組員にとっては休息に、アメリカの手下(である同盟国)にとっては慰めになるかもしれないが、アメリカが相手にする北朝鮮という強力な実体の前では決して、恐怖の対象になり得ない」と強気に語った。
さらに、「アメリカの軍備は朝鮮半島地域では通用せず、アメリカという国は同盟国にとって、安全の代名詞とはならない」と反発した。
また、「日米韓の三国間協力も北朝鮮ならびに周辺国家を包囲し、抑圧しようとするアメリカの地政学的な企みである」と語気を強めた。
談話の終盤には「核戦略資産を持ち出して、力を誇示するというアメリカの脅威に常にさらされているため、外部からの様々な脅威にも対応できるだけの核戦争抑止力を引き続き限りなく強化しなければならない」と付け加えた。