花束をプレゼントしてきたという理由で小学生の兄弟をステンレス定規で殴ったり、クリスマスイブの日に家から追い出すなどの虐待をした継母が実父と共に、控訴審でも実刑を宣告された。
韓国の水原(スウォン)裁判所刑事項訴5-1部(キム・ヘンスン、イ・ジョンロク、ホン・ドゥックァン部長判事)は25日、常習的な児童虐待容疑で起訴された継母Aと実父Bに対する控訴審にて、検察と被告人の控訴をすべて棄却し、原判決を維持したという。Aは第一審で懲役4年、Bは懲役3年をそれぞれ宣告されたと伝えられた。
裁判部は「被害児童たちは長期間にわたって虐待に遭い、消し去ることができないほどの精神的苦痛を受けた」とし「被告人たちが反省し、子供たちの将来のためにサポートをするという主張は、刑を減軽するほど意義ある条件だとは考えられない」と述べた。
続けて「子供たちが執行猶予に関する陳情書を提出したが、量刑調査の結果によると、依然として被告人たちに恐怖感を感じており、対面することを恐れている」と付け加えた。
裁判部は当陳情書が被害児童たちの自主的な意志によって提出されたものではなく、彼らの世話をしている祖母の意思に従って作成されたものであると判断した。
Aは、2021年5月~2022年12月、韓国・京畿道(キョンギ道)にある自宅で兄弟であるC君とD君に対し、23回にわたって身体的・情緒的虐待および世話の放任をした容疑を受けている。
Aは長男のC君が誕生日プレゼントとして花束を買ってきた際、「子供のくせに金の無駄遣いをするな」と言って、ステンレス定規で手のひらを何度も叩いた。また、飲酒状態でD君をベッドに寝かせては顔を殴り、鼻血を出させるなどの常習的虐待を行ったという。
Aは「ご飯を食べる資格もない」と言って食事を与えなかったり、拳で顔を殴るなどの暴行を加え、大きなあざができてしまった日には学校に行かせないなどの虐待を繰り返した。
さらに、2022年クリスマスイブには「もう育てられない」とし、兄弟を家から追い出したという。この事件の後、虐待の事実が明らかになり、Aは警察に逮捕された。
実父Bはこのような虐待の事実を知っていながらも黙認したという。彼は、自身の息子たちに対し9回にわたり暴行を加えた容疑および世話を放任した容疑にもかけられている。
第一審裁判部は「親が子供を保護・養育するという責任は果たさず、しつけを理由に過度な暴力を行使した」と指摘した。さらに「被告人たちの行動は正当なしつけとは見なすことができず、子供たちが親に絶対的依存をせざるを得ない状況で被害児童たちに暴力を行使したため、重刑を避けることはできないだろう」と述べた。
続けて「被告人たちの反省は不十分であり、生活困窮を乗り越えようとするのではなく、その責任を被害児童たちに転嫁させては虐待を通じて困難を解消しようとした」と説明した。
被告人たちと検察は量刑の不当を主張し控訴したが、控訴審裁判部はこれを受け入れなかったという。