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2024年12月22日日曜日
ホームニュース1000年以上の歴史を持つ古代遺産の地上絵がタイヤ痕で上書き消去され、取り返しのつかない状態に

1000年以上の歴史を持つ古代遺産の地上絵がタイヤ痕で上書き消去され、取り返しのつかない状態に

写真=聯合ニュース

 砂漠オフロード愛好家(レーシング)によって南米チリの地形絵が損傷していることが分かった。この地形絵は砂の上に独特な形で刻まれたもので、1000年以上の歴史を持つ古代遺産だ。

25日(現地時間)、チリ日刊紙「ビオビオチリ」とアメリカ日刊「ニューヨーク・タイムズ(NYT)」は、チリのアタカマ砂漠保存のための研究と関連プロジェクトを手掛ける非営利団体「アタカマ砂漠財団(Fundacion Desierto de Atacama)」が、タラパカ州アルト・バランコ考古学遺跡内の砂漠地帯にあった地形絵に複数車輪の痕があることを確認したと報道した。

アタカマ砂漠財団のソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)に掲載された関連写真を見ると、損傷の程度はかなり深刻なようだ。従来、動物や四角形のような輪郭が見えた場所が、バイクや車両の車輪の痕とみられる白い線がクモの巣のように目まぐるしく覆っている。それだけでなく、既存の地形絵が分からなくなるほど損壊されている様子も確認された。

一部の場所には以前からタイヤ痕が見られていたが、最近になって状況がさらに悪化したとメディアは報道している。歴史学者たちは、この中には少なくとも1000年前に作られたと推定される遺産も含まれていると推測している。

考古学者でアタカマ砂漠財団の運営者であるゴンサロ・ピメンテル氏は、無人航空機(ドローン)で現場の状況を記録したと伝えた。続けて、「砂漠の歴史書とも称されるアタカマ砂漠が、繰り返し受ける損壊行為は非常に悲しいことだ。ドローン映像を見たときは信じられなかったが、最悪なのは被害が取り返しのつかないことだ」と話した。

世界で最も乾燥した砂漠として有名なアタカマ砂漠は、強い日差しと厳しい環境のため、これまで人の手がほとんど届かなかった。このおかげで、古代人の巨大キャンバスは数千年間、過去のメッセージを残したまま維持され、世界中の学者たちに多様な研究素材を提供してきた。

しかし、最近になって、世界中から数百人のオフロード車両やバギー、バイクレーサーなどが集まるようになっているのが実情だ。レースを行うためには当局の許可が必要だが、一部は違法なレースも行っていると推測される。現在、チリ政府は地形絵の損壊に関与した者たちに対して調査を進めているという。

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