1日(現地時間)、イスラエルのネタニヤフ首相はイランによるイスラエルへのミサイル攻撃に報復する姿勢を明らかにした。
ロイター通信などによると、ネタニヤフ首相は同日、安全保障に関する会議を開き、「イランは今夜大きな過ちを犯した。その代償は必ず支払うことになるだろう」と述べた。
イランは前日夕方にイスラエルに向けて180発余りのミサイルを発射した。
ネタニヤフ首相はイランのミサイル攻撃について、「(イランが)イスラエルにミサイル攻撃を仕掛けてきたが、大半を迎撃することができた」とイスラエルに大きな被害がなかった点から、「彼らの攻撃は失敗した」と評価した。
「世界でも最先端のイスラエルの防空システムのおかげで攻撃は阻止された」と説明して、イスラエル軍の成果を称賛し、アメリカに対しては防衛支援に感謝の意を表した、
ネタニヤフ首相はイランだけでなく、中東各地でイランが支援する武装組織のネットワーク「抵抗の枢軸」に対しても、直接言及し警告を送った。
彼は「我々は我々を攻撃してくる者は誰であっても反撃するという自らが定めた原則を守る」とし、「『悪』と戦う場所であれば、あらゆる場所に該当する話だ」と語った。
そして、パレスチナ自治区にあたるヨルダン川西岸やイスラム組織「ハマス」の拠点であるガザ地区、親イラン武装組織「ヒズボラ」が拠点を置くレバノン、親イラン政府が率いるシリア、親イラン武装組織フーシ派が拠点を置くイエメン、イランの名を次々に挙げた。
同日、イスラエルのガラント国防相もネタニヤフ首相とは別途、イランの攻撃に対する報復の意向を表明した。
ガラント国防相は「イランはイスラエルを攻撃すれば、大きな代償を支払わなければならないという当然の教訓を学んでいない」と述べた。
イラン指導部の直接傘下にある革命防衛隊は、イスラエルを攻撃後、イスラエルの軍事・安全保障施設を標的に弾道ミサイルを発射したという趣旨の声明を発表した。
イランのアラグチ外相はイスラエルに対する大規模なミサイル攻撃について、あくまで「自己防衛権」の行使の一環であると主張し、「イスラエル政権が追加の報復を行わないのであれば、これ以上、イランの報復措置はない」と述べた。
イランのミサイル攻撃は、イスラエルがヒズボラに対する攻勢を強め、拠点を置くレバノン南部を狙った地上戦の軍事作戦に入った時点で行われた。
イスラエルがハマスを瀕死の状態に追い込み、さらに、ヒズボラまで混乱に陥れた後、イランは「抵抗の枢軸」を率いる盟主として結束力と信頼維持のため、直接的な行動に出ることに相当な圧力を感じていたという意見もあがっている。