イランがイスラエルを向け弾頭ミサイルを発射した中、再び浮上した中東リスクにより国際油価価格が大幅に上昇した。
ブルームバーグ通信によると、11月インド産西テキサス産原油(WTI)価格は今回の攻撃が発生する前の1日、一時66.33ドル(約9715円)まで下落したが、攻撃発生後は71.94ドル(約1万537円)に急騰した。安値に比べて約8.5%上昇した。
WTI価格はその後、日本時間の午後9時現在、前場比で3.06%上昇し71.97ドル(約1万541円)で取引されている。
12月インド産ブレント油先物価格も前日に一時69.91ドル(約1万239円)で70ドルを下回ったが、攻撃発生後は安値に比べて約7.9%上昇し75.45ドル(約1万1051円)に達した。
イランは1日、イスラエルを狙って約180発の弾道ミサイルを発射し、中東で戦争拡大の懸念が高まっている。
主要産油国であるイランが参戦すると、国際油価に大きな影響が与えられると予想されている。
イスラエルがイランの石油施設を損傷または破壊する場合、国際油価はさらに上昇する可能性がある。また、イランや同盟国の報復により2019年のようにイランと国境を面しているホルムズ海峡が封鎖される可能性も提起された。
ロイターによると、石油仲介業者PVMのタマス・バーガ氏は「このような事件が一つでも発生すると、石油価格が取り返しのつかないほどかなり上昇するだろう」と予測した。
一方、イランの石油生産量は昨年8月に1日あたり370万バレルで6年ぶりの最高値を記録した。