10年前にイスラム過激派組織「イスラム国」に誘拐されたイラクの少数派ヤジディ教徒の女性がパレスチナのガザ地区で救出された。
3日(現地時間)ロイター通信の報道によると、イラク外務省は「アメリカやヨルダン、イスラエルの協力を得て、4ヶ月以上にわたる秘密作戦の末、21歳となった女性を救出することに成功した」とし、彼女は現在イラクの家族のもとに戻ることができたと明らかにした。
なお、ガザ地区に対するイスラエルの攻撃も行われる中、数回の救出失敗を経験するなど、救出は決して容易ではなかったという。
イラク外務省は「彼女の健康状態は比較的良いが、長期間の拘束生活とガザ地区の厳しい生活環境により精神的なショックを受けている」と説明した。
イラクのムハンマド・スーダーニー首相は、先月22日から27日まで開催された第79回国連総会期間中も国連本部があるニューヨークでアメリカの関係者とともに救出作戦を直接監督していた。
情報通によると、イラクの関係者は数ヶ月前から女性と接触し、彼女をガザ地区から救出するためにアメリカを通じて、イスラエルにも彼女の情報を送り支援を求めたと報じた。
イスラエル軍もこの日、彼女の救出のためにエルサレムの在イスラエル・アメリカ大使館とその他の各国と連携し、複雑な秘密作戦を展開したと発表した。
「彼女はガザで自身を拘束していた人物が最近命を落としたため、逃げることができた。彼女は救出を待っており、拘束者はイスラエル軍の空爆により死んだ可能性がある」とイスラエル側は付け加えた。
イスラエル軍はガザ地区で救出された女性をイスラエルとヨルダンを経てイラク北部へと移送し、彼女は離れ離れになっていた家族と再会したと伝えた。