世界で最も乾燥した北アフリカのモロッコのサハラ砂漠地域で、異例の豪雨が発生し、半世紀ぶりに洪水が発生した。
11日、英国の日刊紙ガーディアンやAP通信などの外信によると、先月モロッコ南東部で2日間にわたって年間平均降水量を上回る豪雨が降り、洪水が発生した。
モロッコ気象庁によると、首都ラバトから南へ約450㎞離れたアルジェリア国境近くのタグナイト村では、24時間で100㎜以上の降水量が観測された。
米航空宇宙局(NASA)の衛星画像では、その豪雨によって小都市ザゴラやタタサアにある有名な一時的な湿地、イリキが湖の形を成しているのが確認された。
これに関して、モロッコ気象庁の管理者フサイン・ユアベブは「これほど多くの雨が短期間に集中するのは30〜50年ぶりだ」と説明している。
さらに彼は「気象学者が温帯の嵐と呼ぶような豪雨は、今後数ヶ月、数年にわたってこの地域の気象条件を変える可能性がある。これは空気中の水分が増加し、水分の放出が増えることで、さらなる嵐を引き起こすためだ」と予測している。
実際、モロッコでは先月の洪水で18人が死亡した。9月に続いた降雨で南東部地域のダムの貯水量は記録的な速度で増加している。
これまで地球温暖化とともに、該当の地域では数年間にわたって極度の干ばつなど厳しい気象現象が増加してきた。科学者たちは今後もサハラ砂漠に今回のような嵐が襲う可能性があると予測してきた。
セルステ・サウロ世界気象機関(WMO)事務局長は、最近の記者会見で世界の水循環の変化がますます頻繁に起こっていると述べている。
彼女は「温暖化により水循環サイクルが早くなっただけでなく、さらに不規則で予測不可能な状況になっている。我々は水が多すぎるか、少なすぎるという問題に直面している」と懸念を示した。
一方、全体面積が940万㎢で世界最大の砂漠であるサハラ砂漠は、アフリカ北部、中部、西部の12カ国にまたがっている。