ビットコインに批判的な立場を持つCNBCの「マッドマネー」の司会者、ジム・クレイマーがテスラ株に対して否定的な見解を示した。これは、先月10日(現地時間)に公開されたロボタクシーが期待に応えられなかったためだ。
クレイマーは17日に公開した最新のポートフォリオに関する報告の中で、「現在テスラ株は買いを控え、慎重に様子を見るべきだ」と評価し、その理由としてロボタクシーを挙げた。
クレイマーは「テスラの株価はロボタクシーの公開イベントに依存していたが、期待外れの内容が多かったため、株価も急落した」と指摘した。
実際、テスラ株は昨年4月下旬にイーロン・マスクCEOがロボタクシー事業に自信を示して以来、8日までに約70%上昇していた。しかし、ロボタクシーの公開後には否定的な評価が続き、テスラ株も急落した。
クレイマーは「ロボタクシーに対する過度な宣伝が多いが、大多数の人々はロボタクシーがテスラの長期的な課題を解決するには不十分だと見ている」と診断した。
さらに、テスラの製品ラインナップが停滞が見られる点も問題視されている。現在、テスラの全体の販売量の95%以上がモデル3とモデルYに依存しているが、競合他社はより性能の高いモデルを次々と発売しているとの指摘がある。
特にテスラは欧州市場でのシェアが低下しており、BMWのような既存の自動車メーカーが好調な販売を続けている。また、中国の競合企業であるBYDも関税の影響を克服し、その地位を固めている。
このように、テスラにとって中国市場の状況も厳しい。テスラの今年第2四半期の中国での売上は前年同期比20%減少した一方、BYDは同期間に20%以上の成長を遂げた。さらに、テスラは配送量を維持するために価格引き下げの圧力を受け続けており、残りの期間の営業利益も低迷する可能性が高い。