セブンイレブンを運営するセブン&アイ・ホールディングスの価値がこの3ヶ月間で約7900億円上昇し、売却が成立すれば総額5兆円から6兆円に達する見込みだ。この売却は、日本のM&A史上でも最大規模になる可能性が高いとされている。
10日、カナダの流通業者「ACT」(Alimentation Couche-Tard)は、コンビニ「セブンイレブン」を運営する日本の流通大手セブン&アイ・ホールディングスに対し、買収金額を引き上げる新たな提案を行った。
ACTは今回の買収提案額を以前の6兆円から7兆円に引き上げた。
ACTはセブン&アイ・ホールディングスが発行する全株式を、8日の終値である2230円より約20%高い1株約2700円で買い取ることを提案した。全株式を取得する場合、買収総額は7兆円規模に達すると見込まれ、これは外国企業による日本企業の買収としては最大規模となる見込みである。
セブン&アイ・ホールディングスはACTの新たな買収提案について、特別委員会を通じて議論を行い、その対応を決定する予定だ。
セブン&アイ・ホールディングスは、コンビニ事業だけでなく、チェーン型スーパー事業も展開している。2021年にはアメリカでガソリンスタンドと併設されたコンビニエンスストア「スピードウェイ」を買収した実績がある。
ACTは昨年7月に買収提案を行ったが、セブン&アイ・ホールディングス側は「企業価値が十分に評価されていない」として、この提案に同意しない旨の書簡を送った。
また、セブン&アイ・ホールディングスは百貨店事業からの撤退を決定し、スーパー事業に関連する株式の一部売却についても検討している。