いわゆる「彼女投げ賭け（どちらが彼女を遠くに投げられるか賭けること）」で被害者の背骨を骨折させた男性が、実刑判決を受けた。
25日、JTBCの番組「事件班長」によると、昨年7月18日、20代の女性Aさんは彼氏Bさんと共に、慶尚南道巨済（キョンサンナム道コジェ）の海水浴場に遊びに行った。Bさんの友人とその彼女を含む計4人で、海水浴場で酒を飲みながら夜通し遊んでいた。
その途中、Bさんが「海に来たんだから水に入ろう」とAさんに提案したが、Aさんはこれを拒否した。しかし、Bさんは友人と話し合った後、突然Aさんの腕と脚をつかみ、海に引きずり込んだ。
Aさんによれば、Bさんは友人と「彼女投げ賭け」をしていたという。Aさんは「Bさんが私を海に投げたとき、背中に何かがぶつかる感覚があった」と振り返り、「彼らは『起きてみろ』と言っていたが、起き上がるとまずい気がした。背中が壊れたような感覚だった」と話している。
事件が起きた海水浴場の水深は、膝まで水が届かないほどの浅さだったという。BさんはAさんを腰の高さまで持ち上げて投げたとされている。
結局、Aさんは救急車で病院に搬送され、背骨3本が折れる重傷を負い、全治14週間の診断を受けた。Aさんは救急隊員に「怪我をした原因は何か」と聞かれた際、両親を心配させないため「転んだ」と答えたという。
その後、AさんがBさんに「大きな手術が必要で、保護者が必要だから来てくれるか」と頼んだ際、Bさんは行くと言いつつ連絡を絶ち、その後、Bさんと友人カップルが済州島で遊んでいる写真がSNSに投稿されているのを見て、Aさんは暴行致傷で告訴することを決意した。
当初、警察の調査ではBさんと他の3人は「そのようなことはなかった」と否定し、不起訴処分となった。しかし、検察の追加捜査により、事件から10ヶ月後に裁判にかけられることとなった。
法廷でBさんは「当時、Aさんは酔って記憶が曖昧になっているだけで、海に投げた事実はない」と主張した。
一方、Bさんの友人カップルも証人として出廷し、「Aさんが拒否しているのに海に引きずり込んだ事実はなく、むしろ彼女自身が酔っ払って海に入りたがっていた」と証言した。
しかし、Aさんが病院に搬送された際、救急室の看護師が「本当に転んだのか」と質問したところ、Aさんが「彼氏に投げられたが、彼を守るために転んだと言った」と話したことが法廷で明らかになった。
1審の裁判所は「Aさんが負傷した原因について、被告側は納得のいく説明ができていない」と指摘した。
また「被告はAさんが重傷にもかかわらず反省せず、連絡を絶った上に嘘の証言をし、Aさんを非難したことが悪質だ」として、Bさんに懲役1年を言い渡し、法廷拘束された。
現在、両者とも控訴している。Aさんは「民事訴訟も諦めずに進めるつもりだ。今は仕事もできない状態だ」と語った。