アップルとの時価総額差わずか500億ドルに迫るエヌビディア
米国債利回り上昇で NY株式市場が乱高下
AI(人工知能)チップ大手のエヌビディアが25日(現地時間)、世界時価総額首位の座奪還に肉薄している。
同日のニューヨーク株式市場でエヌビディアの株価は0.8%高の141.54ドル(約2万1846円)で引けた。時価総額は3兆4710億ドル(約530兆円)に達し、首位のアップル(3兆5210億ドル・約537兆6000億円)との差は500億ドル(約7兆6000億円)まで縮小した。
取引時間中、エヌビディアの株価は一時2%超上昇し、アップルを抜いて一時的に首位に立った。エヌビディアの首位浮上は今年6月以来、約4カ月ぶり。ただし、その後すぐに2位に転落した。株価上昇の背景には、最新AIチップ「Blackwell(ブラックウェル)」の年間供給分が完売との報道や、主要顧客であるマイクロソフト、グーグル、メタなど大手テック企業の決算発表への期待感がある。
一方、この日のNY株式市場では、大手テック企業の本格的な決算発表を控え、ナスダック総合指数が一時過去最高値を更新するなど堅調な推移を見せたものの、米国債利回りの上昇を受けて値動きが荒くなった。米国債利回りの上昇は、利下げ時期の後ずれを織り込む投資家が増加していることを示唆し、株式市場にとってはマイナス材料となる。NYダウ平均株価は前日比259.96ポイント(0.61%)安の42114.40、S&P500指数は同1.74ポイント(0.03%)安の5808.12、ナスダック総合指数は同103.12ポイント(0.56%)高の18518.61で取引を終えた。