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2024年11月21日木曜日
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CNNが韓国の「孤独死パンデミック」に注目!「関係重視」社会が抱える深刻な孤立の現実

孤独に死を迎える「孤独死」が韓国で年間3600人を超える中、海外メディアが韓国の状況に注目を寄せた。

写真:Pixabay

CNNは24日(現地時間)、「孤独というパンデミックが世界中で広がりを見せている」と指摘し、「韓国・ソウル市はその対策として3億2700万ドル(約499億円)を投じる」と報じた。

CNNによると、毎年数千人の韓国人(その大半が中年男性)が家族や友人との関係が断たれたまま、静かに一人で息を引き取っているという。遺体の発見までに数日から数週間を要するケースもあるとのことだ。

また、これを韓国語で「孤独死」と呼ばれる現象だと説明。孤独や社会的孤立という深刻な問題の一端を示すものとして、政府があらゆる対策に乗り出していると説明した。

これに先立ち、ソウル市は人間関係の断絶による孤独や孤独死などの課題解決に向け、「孤独のないソウル」を掲げた総合対策を打ち出した。この施策に今後5年間で4513億ウォン(約499億円)を投入する方針を固めた。

CNNは特に、韓国社会の「関係重視」という特徴に着目。韓国人の感じる孤独感は、他者との関係性の中で自己を位置づける傾向と密接に結びついていると分析している。

明知(ミョンジ)大学心理療法学科のアン・スジョン教授はCNNの取材に対し、「韓国人が特別孤独を感じやすいとは一概に言えないものの、他国とは若干異なる様相を呈している」と指摘。「韓国では自己価値の低下が強い孤独感につながる傾向がある」と分析した。

これに関してCNNは専門家の見解として、個人が一人の時間を有意義に過ごし、自己と向き合い、自己をケアする能力を育むことの重要性を強調している。

孤独死は、社会的に孤立した状態で生活し、自殺や疾病により死亡することを指す。保健福祉部が最近公表した統計によると、孤独死による死亡者数は2022年に3559人、2021年に3378人、昨年は3661人と、増加の一途をたどっている。

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