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2024年12月22日日曜日
ホームニューストランプ陣営、「プエルトリコはごみの島」発言の火消しに奔走、選挙戦終盤に波乱

トランプ陣営、「プエルトリコはごみの島」発言の火消しに奔走、選挙戦終盤に波乱

トランプ陣営、「プエルトリコはごみの島」発言の火消しに追われる

PAラテン系住民密集地を訪問、遊説
「水害時の病院船派遣を思い出してほしい」と呼びかけ

プエルトリコ系ポップスターが、
トランプ陣営の差別発言を厳しく批判

米大統領選まで残り6日となる中、トランプ前大統領の支持演説での「プエルトリコはごみの島」発言が、接戦を繰り広げる大統領選の終盤戦で最大の波乱要因となる可能性が指摘されている。トランプ前大統領はペンシルベニア州のラテン系住民が集中する地域を訪問し、世論の沈静化に動いた。民主党はプエルトリコ系議員やバイデン大統領までもが関連発言を非難するなど、攻勢を強めている。

トランプ前大統領は29日夕、住民の4分の1がプエルトリコ系というペンシルベニア州アレンタウンで遊説を行った。この場所選びは、27日にニューヨークでの演説で支持を表明したコメディアンが米領プエルトリコを「海上のごみの島」と呼んだことへの対応策とみられている。

トランプ前大統領はこの日、ABCニュースの取材に対し、当該コメディアンについて「本人を知らない。誰かが彼を登壇させたのだ」と釈明。その後、ドレクセルヒルでの退職者との懇談会でも「私ほどプエルトリコのために尽くした大統領はいない」と強調し、大統領在任中のハリケーン被災地支援に触れ、「多くの反対を押し切って病院船を派遣し、多くの命を救ったことを覚えているはずだ」と訴えた。ただし同日午前、居住地のフロリダ州パームビーチのマー・ア・ラゴでの会見では、ニューヨーク遊説について「我が党は常識と公正さを重んじる。あれほど素晴らしい集会はなかった。まさに愛の祭典だった。共に過ごせて光栄だ」との発言にとどめた。

一方、バイデン大統領は同日、メリーランド州ボルチモアのフランシス・スコット・キー橋の補修現場を視察し、「この橋はプエルトリコの作業員によって修理された」と指摘。これは「ごみの島」発言を意識したものとされる。

プエルトリコ系の両親と夫を持つ歌手のジェニファー・ロペスは、SNSでプエルトリコの人々を擁護する投稿を行い、31日にはネバダ州ラスベガスの集会にハリス副大統領と共に出席する予定。プエルトリコ系のオカシオコルテス下院議員(ニューヨーク州選出)は、トランプ前大統領のマディソンスクエアガーデンでの遊説を「憎悪集会」と批判した。ハリス陣営はラテン系有権者向けのデジタル広告も展開。米議会専門メディア「ザ・ヒル」によると、民主党の選挙戦略家ホセ・パラ氏は「ペンシルベニアが民主党に傾くなら、まさに今が分水嶺となる」との見方を示している。

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