ドイツのシュタインマイヤー大統領は、第2次世界大戦中にナチス・ドイツによって壊滅されたギリシャの村を訪れ、「許し」を求めた。
先月31日(現地時間)ドイツの「DPA通信」によると、シュタインマイヤー大統領は、ギリシャ・クレタ島のカンダノス村を訪問し、慰霊碑に献花後、「ドイツがここで犯した重大な犯罪について生存者と子孫の皆さんに許しを乞いたい」と述べた。
「ドイツ大統領としてこの地を訪れるのは簡単なことではなかったが、クレタ島を訪問するのにドイツの負の遺産として残るこの地を避けることはできなかった」とし、「ナチス・ドイツの残虐さと非道さに怒りを覚える」と語った。
シュタインマイヤー氏はドイツ大統領として初めてクレタ島を訪問した。そして、ドイツの戦犯処罰の遅延と戦後、これまでにわたる政府の沈黙にも謝罪した。
1941年に連合国軍がドイツ軍の空挺部隊による侵攻を阻止しようとした「クレタ島の戦い」で、住民も参戦したカンダノス村では180人が命を落とし、村の壊滅を招いた。
しかし、生存者と子孫らは大統領の前で「正義と賠償」を求める横断幕を掲げた。
これはギリシャのサケラロプル大統領がシュタインマイヤー大統領に戦争被害に関する戦時賠償金を提起したことの延長線上にある。
ギリシャはドイツに対し、第2次世界大戦の戦時賠償金として3,000億ユーロ(約50兆円)以上を要求している。
一方、ドイツは1960年に1億1,500万マルクの戦時賠償金を支払っており、1990年の東西統一までギリシャが異議を唱えなかったため、賠償はすでに済んでいるとの立場だ。
シュタインマイヤー大統領も以前、ギリシャの要求を「過去に解決済みの問題だ」と一蹴している。
ただし、ギリシャ占領期のナチスの蛮行を追慕する「ドイツ-ギリシャ未来基金」の予算をドイツ政府が削減したことを批判し、議会に再考を促した。