JPモルガン・アセット・マネジメントは、最近の韓国株式市場の不振の理由として「世界経済の成長鈍化」を挙げた。また、ドナルド・トランプ次期米大統領の再選確定で米国株式市場が乱高下し、投資資金が米国市場に集中していることも不振の一因だと指摘した。米国株式市場については、最近の急騰で負担が増しているとしながらも、さらに上昇を続ける可能性が高いと分析した。日本株式市場に関しては「本質的価値に比べて過小評価されている」とし、「優れたコーポレートガバナンスや日本経済の成長潜在力を考慮すると、今後の上昇可能性が高い」と主張した。
JPモルガン・アセット・マネジメントは14日、ハンファ資産運用と共にソウル汝矣島で記者会見を開き、来年の世界経済を展望した。この会見で、JPモルガン・アセット・マネジメント資産配分部門のジョーダン・スチュワート代表は、最近の韓国株式市場が苦戦している理由について「韓国市場は景気循環に敏感なシクリカルな市場だ」とし、「現在、世界のGDP成長率がやや鈍化しているため、韓国株式市場も不振を見せている」と説明した。また「ドナルド・トランプ次期大統領の再選確定後の期待感から米国株式市場が急騰し、世界中の投資資金が米国市場に集中していることも株価下落の要因である」と付け加えた。
スチュワート代表は、米国株式市場が今後も現在のような上昇傾向を続ける可能性が高いと述べた。最近の米国企業の株価急騰で高評価されている状況だとしながらも、米国企業の業績や見通しを考慮するとリスクはそれほど大きくないと分析した。米国経済が堅調な動きを見せている点もプラス要因だと指摘した。スチュワート代表は「米国株式市場は依然として他の市場と比べて魅力的である」と述べた。
また、スチュワート代表は米国株式市場とともに日本株式市場に注目するよう助言した。「日本は最近の賃金上昇に伴う消費増加で経済成長の余地が拡大している」とし、「日本政府が金利引き上げの動きを見せていることも金融市場に好影響を与える見込みだ」と説明した。さらに「日本企業が株主重視の政策を積極的に展開している点も日本株式市場の魅力を高めている要因だ」と付け加えた。