中国人女性がAirbnbで韓国済州島(チェジュ島)の宿泊施設を予約する際、人民元とウォンの表示を混同し、1泊に6万人民元(約127万2,387円)を支払うトラブルが発生した。
サウス・チャイナ・モーニング・ポスト(SCMP)の報道によると、中国江蘇省(こうそ省)在住のシャオさんは先月13日、友人と済州島旅行のため、Airbnbを利用して宿泊施設を予約。しかし、中国に帰国後、銀行口座から6万904人民元(約130万円)が引き落とされていたことに気付き、大きなショックを受けた。
Airbnbの決済履歴によると、宿泊料金は1泊5万1,944人民(約110万1,665円)元で、さらにサービス手数料8000人民元(約16万9,669円)、税金800人民元(約1万6,966円)、清掃費160人民元(約3,393円)が追加で請求されていた。シャオさんは、この金額がウォンではなく人民元で表示されていたことに気付き、ウォンであれば、1泊あたり約5万ウォン(約5,499円)程度だったと説明した。
宿泊施設側は、価格設定時に通貨表示を誤って入力した可能性があるとし、Airbnbの承認を得れば返金する意向を示した。しかし、Airbnbは当初、宿泊施設側が全額返金に応じなかったことを理由に、シャオさんの要求を拒否した。
その後、シャオさんが繰り返し抗議した結果、Airbnbはまず4万4,000人民元(約93万2,821円)を返金し、さらに6,700人民元(約14万2,043円)を追加で返金した後、最終的に全額返金を決定した。
この事件が明るみに出ると、中国のSNSでは賛否両論な意見が上がった。一部では「価格を確認しなかった消費者に責任がある」と指摘した一方、「常識では考えられない価格設定は明らかな罠だ」と批判する声も上がった。
Airbnb側は、宿泊予約のキャンセルについて、ホストが指定した期日前であれば返金を要求でき、宿泊後の返金は通常、ホストの裁量によると説明した。
旅行計画が頻繁に変更される状況の中で、Airbnbのキャンセルポリシーに対して、多くのSNSユーザーが「非合理的だ」と不満を表明した。中国河南省(ヘナン省)のホ・ナンジェジン法律事務所のチェン・ジェン弁護士は、「通貨の誤認に関する責任は通常、消費者にあるが、もし販売者が価格を誤って表示した場合、消費者は契約をキャンセルする権利がある」と説明した。