アメリカンフットボールのスタジアムで、幼い少年が3m下に転落
アメリカンフットボールの試合観戦中、幼い子供が選手たちに近づこうと観客席から身を乗り出し、3m下に転落する危険な事故が発生した。
英国メディア「デイリー・メール」などによると、この事故は先月24日、米ノースカロライナ州シャーロットのバンク・オブ・アメリカ・スタジアムで発生したという。
同スタジアムでは、カンザスシティ・チーフスとカロライナ・パンサーズによるアメリカンフットボールの試合が行われ、チーフスが30対27で勝利を収めた。試合終了後、チーフスの選手たちは応援してくれたファンに感謝の意を示すため、観客席に近づいたという。
アメフト選手の機転で大事故を回避
事故当時の映像では、幼い少年が応援する選手に触れようと必死に手を伸ばしている様子が映し出されている。観客席の下では、カンザスシティ・チーフスのディフェンダー、ターション・ワートン(Tershaun Wharton
)選手が観客に手袋をプレゼントしようと歩いていた。
しかし、観客席の最前列に手すりがなく、バランスを崩した少年がそのまま転落してしまった。観客席はグラウンドから約3mの高さにあったとされる。
さらに、少年が頭から落下したため、重大な事故に発展しかねない危険な状況だった。
この様子を目撃したワートン選手は、少年を受け止めようと素早く駆け寄り、地面に落下しないよう抱き上げた。その後、ワートン選手は少年を安全に観客席に戻し、事態を収めた。
ワートン選手は当時の状況について「咄嗟の反応だった」と振り返り、「普段は試合後に手袋を観客席に投げ入れるが、その日は自分の名前を呼ぶ声が聞こえた気がした。その瞬間、少年が落ちてくるのが見えた」と説明した。
さらに、「少年が強く衝突しないようにしなければならなかった」と語り、「少年の背中を支えて観客席に押し戻した」と明かした。
SNSで映像を目にしたネットユーザーからは、「ターション、今日のMVPは君だ」、「さすがディフェンダー、見事なキャッチだった」、「選手でなければ大惨事になっていた」、「両親はどれほど感謝していることだろう」ワートン選手を称賛する声が多く寄せられた。