ウクライナのボロディミル・ゼレンスキー大統領が、フランスのパリでドナルド・トランプ米次期大統領との会談を模索している。
8日(日本時間)、ゼレンスキー大統領は、パリで開催されるノートルダム大聖堂再開館記念式典に出席する。また、トランプ次期大統領も当選後初の海外訪問としてこの式典に臨む。
ロイター通信は7日(現地時間)、2つの情報筋を引用し、「ノートルダム大聖堂再開館記念式典に出席するトランプ次期大統領とゼレンスキー大統領の会談を調整する動きがあった」と報じた。ただし、「この計画は最終段階まで確定しない可能性が高く、実現する場合も慎重に進められる」と付け加えた。
情報筋によると、ゼレンスキー大統領とトランプ次期大統領の具体的な会談時期には言及しなかったものの、「3者会談の可能性がある」と述べた。フランスのエマニュエル・マクロン大統領は7日午後(現地時間)、エリゼ宮でトランプ次期大統領と会談した後、直ちにゼレンスキー大統領とも会談する予定だ。
トランプ次期大統領はこれまでウクライナ支援に消極的な姿勢を示し、自身が就任すれば「24時間以内にウクライナ戦争を終結させる」と主張、早期終戦を促してきた。
ゼレンスキー大統領にとって、今回のパリ訪問でトランプ次期大統領との会談が実現すれば、トランプ次期大統領の見解を直接確認し、ウクライナ支援を訴える重要な機会になると期待されている。
両者は米大統領選前の今年9月、ニューヨークの国連総会でも会談している。その際、ゼレンスキー大統領がウクライナ支援を要請したのに対し、トランプ次期大統領は「全ての当事者にとって公正な和解を望む」と述べるにとどまり、具体的な内容には踏み込まなかった。