ノーベル賞受賞者らが、ワクチン懐疑論者のロバート・ケネディ・ジュニア氏を米保健福祉長官に任命すべきではないと訴えた。
9日(現地時間)、ニューヨーク・タイムズ(NYT)は、歴代ノーベル賞受賞者77人が上院に送付した書簡について報じた。この書簡では、トランプ次期大統領が指名したジュニア氏の保健福祉長官就任を承認すべきでないと強調している。
その理由として「国民の健康を危険にさらす恐れがある」と指摘されている。署名者には、今年のノーベル生理学・医学賞受賞者のビクター・アンブロス氏や、ゲイリー・ラブコン、ノーベル経済学賞受賞者のダロン・アセモグル氏、サイモン・ジョンソン氏をはじめ、医学、化学、経済学、物理学の各分野の受賞者が名を連ねている。
ノーベル賞受賞者たちは、医学、科学、行政分野での適格性が十分に証明されていないジュニア氏に、保健福祉省を率いる資格があるのか疑問を呈した。また、ジュニア氏が承認された場合、ワクチンや水道水のフッ素化など公衆衛生施策に対する彼の不信感が、国民の福祉に危険をもたらす可能性があることを懸念した。