ドナルド・トランプ米次期大統領は21日（現地時間）、パナマ政府に対し、パナマ運河の所有権返還を求める「警告」を発した。
トランプ次期大統領はこの日、SNSを通じて「パナマ運河はアメリカ経済と国家安全保障に不可欠な役割を果たしており、アメリカにとって重要な国家資産とみなされている」と述べた。
さらに、パナマがアメリカ海軍や企業に対して過剰な運河通航料を課していると主張し、「この完全な搾取は直ちに終わらせなければならない」と付け加えた。
また、「パナマ運河は他国の利益のために提供されたのではなく、単にアメリカとパナマとの協力の象徴として与えられたものだ」とし、「決して悪意ある者の手に渡ることは許さない」と書いた。
トランプ次期大統領は続けて、「この寛大な分け与えの精神に込められた道義的および法的原則が守られないのであれば、アメリカは必ずパナマ運河の全面的な返還を要求するだろう」と強調した。
太平洋と大西洋を結ぶ全長82kmのパナマ運河は、アメリカ主導で1914年に完成し、パナマへの所有権移転は1999年に行われた。
トランプ次期大統領の唐突な警告は、通航料の引き下げを狙う戦略であると同時に、中南米地域でインフラ関連の影響力を拡大している中国を牽制する意図もあるとみられる。
特にパナマ政府に対し、運河運営において中国との協力を控えるよう事前に警告した可能性もあると示唆されている。