イランのペゼシュキアン大統領が核開発問題に関する水面下交渉で、トランプ次期大統領との仲介役を日本政府に打診しようと検討していることがわかった。
23日、「共同通信」が政権幹部の話として報じた。
日本にとってアメリカは最も重要な同盟国である一方、イランとも古くから友好関係にある。
イランが仲介役を打診し、日本が提案を受け入れれば、核問題や経済制裁をめぐって、米・イラン間の緊張を緩和する役割が日本政府には期待される。
7月に就任したペゼシュキアン大統領は対外融和を掲げて、西側諸国との関係改善を目指す改革派とされている。
トランプ氏は前政権を率いた際には核開発問題などをめぐり、イランに対し極端な敵視政策をとった。
オバマ政権下で2015年に欧米6ヶ国間で締結したイランの核合意からも3年後の2018年に離脱し、さらに制裁を強化したため、2019年以降、両国の軍事的緊張は急激に高まった。
2020年にはアメリカ軍がイランの最高指導者ハメネイ師の側近でイラン革命防衛隊の精鋭部隊コッズ部隊を長年率いてきたソレイマニ司令官を殺害し、両国の対立は戦争寸前のところまで至った。