30日(現地時間)欧州連合(EU)は、通信社を含む複数のロシア国営メディアのテレグラムアカウントへの欧州内でのアクセスを遮断した。
「AFP通信」は、ロシアの通信社「RIAノーボスチ」、放送局「ロシア1」、「ペルヴィ・カナル」、「NTV」、新聞社「イズベスチヤ」、「ロシースカヤ・ガゼータ」のチャンネルに対し、フランスやベルギー、ポーランド、ギリシャ、オランダ、イタリアなどからのアクセスが遮断されたと報じた。
テレグラムならびに、EUの関係者はアクセス制限について現時点でコメントを控えている。
ロシアは今回の措置を検閲行為だとして批判している。
ロシア外務省のザハロワ報道官は「インターネット空間で望ましくない情報源をまとめて排除しようとする動きが続いている」とし、大半のEU加盟国でロシアメディアに対する組織的な弾圧が行われていると主張した。
さらに「我々のメディアに対するこのような攻撃を黙認することはできない」とし、「我々も同様の対抗措置を取る権利がある」と強調した。
2022年2月、ロシアによるウクライナ侵攻が始まって以降、EUとロシアの関係は悪化の一途をたどっている。
ロシア国内で活動中にあった数少ない反体制メディアがロシア政府により活動を禁止される一方、EU側も、RIAノーボスチ、イズベスチヤ、ロシースカヤ・ガゼータなどのロシア国営メディアがウクライナ侵攻に関するプロパガンダを拡散しているとして、EU域内での活動を禁止した。
しかし、これらのメディアは活動禁止後もテレグラムを通じてEU域内での情報発信を継続してきた。