人工知能(AI)を基盤とした暗号資産(仮想通貨・コイン)プロジェクトが、2025年の暗号資産市場の注要テーマとして浮上すると予測されている。
市場専門家たちは、AI技術とブロックチェーンの融合が新たな投資機会を生み出し、既存のミームコインの市場シェアを奪う可能性が高いと指摘している。これは、AIが暗号資産エコシステムの構造的変革を推進し、その中心に位置づけられる可能性を示唆している。
2日、仮想通貨専門メディア「コインテレグラフ」は、暗号資産ベンチャーファンド「ドラゴンフライ・キャピタル」のマネージング・パートナー、ハシーブ・クレシ氏の見解を報じた。同氏は、「AIコインがミームコインの市場シェアを大きく奪うだろう」と予測した。
仮想通貨市況プラットフォーム「コインマーケットキャップ」のデータによれば、同日午後3時時点でミームコインの取引量は前日比21.5%減少した一方で、上位AIおよびデータトークンの取引量は7.95%増加していることがわかった。さらに、過去30日間における上位AIおよびデータトークンの時価総額は1.66%減少したが、同期間のミームコイン時価総額は17.7%減少している。
クレシ氏は「2025年にAIエージェント技術への熱狂が巻き起こるが、それが2026年まで続くかどうかは不透明だ」と語った。また、「AI関連製品が続々と登場する初期段階では爆発的な注目を集めるが、時間の経過とともに大衆の関心は徐々に薄れていくだろう」と警告し、AIチャットボットに対する初期の熱狂が冷めた過去の例を挙げ、こうした現象がAIコインにも起こり得る可能性を示唆した。
一方で、暗号資産トレーダーであるマッケナ氏は、「2025年にはAIと関連する新たな流動性の機会が生まれると確信している」と指摘した。つまり、2025年はAIとブロックチェーンが暗号資産市場における新たな機会を創出し、既存の市場構造を再編する転換点となる年になる、というのが専門家たちの見解である。