「トランプ当選効果」で昨年末に史上最高値を更新するなど、昨年1年間で62%急騰したテスラだが、初めて年間ベースの販売台数が減少し、ラリーに歯止めがかかるのではないかという懸念が出ている。
2日(現地時間)、ニューヨーク株式市場でテスラは6.08%急落し、379.28ドル(約60,000円)で取引を終えた。これは、この日発表された昨年第4四半期の納車台数が市場予想を下回ったためだ。
引用:ニュース1
テスラは当日の取引開始前、昨年第4四半期に世界全体で49万5,930台の車両を納車したと発表した。これはブルームバーグが集計した予想値51万400台を下回る結果となった。これによりテスラの年間納車台数は180万台となった。これは中国の競合企業である「比亜迪(BYD)」を2万4,000台上回り、電気自動車販売台数で首位を維持した。
しかし、BYDは純電気自動車だけでなくハイブリッド車も販売している。昨年、BYDはハイブリッド車を含め、合計427万2,145台の車両を納車した。これは前年比41.2%の大幅な増加である。純電気自動車部門ではテスラに及ばないものの、ハイブリッド車を含めるとテスラの販売台数の2倍以上となっている。
引用:ニュース1
特に注目すべき点は、テスラの年間販売台数が前年比1%減少したことだ。テスラの販売台数が前年を下回ったのは同社の歴史上初めてのことである。この報道を受け、テスラ株は当日6%以上急落したとみられる。
特に、欧州市場での不振が目立つ。欧州自動車工業会のデータによると、昨年1月から11月までにテスラは欧州で28万3,000台の車両を販売した。これは前年比14%減少した数字である。中国での販売も影響を受けている。主力モデルである「モデルY」の販売は前年比5%以上増加したが、これは中国企業の8%増に及ばない水準だ。北米市場のみが例年並みの販売台数を維持した。結果として、世界全体では前年を下回る販売台数となった。
今回の第4四半期の納車報告は、テスラの株価が年末に大幅なラリーを展開したあとに発表された。テスラは「トランプ効果」により12月中旬に史上最高値を更新するなど、昨年62%急騰していた。テスラのイーロン・マスクCEOがトランプ氏の選挙集会に直接参加し、支持演説を行うなど、トランプ氏の当選に大きな役割を果たしたためだ。
引用:ニュース1
しかし、史上初めて年間販売台数が減少したことが明らかになり、テスラのラリーに歯止めがかかるのではないかとの懸念が一部で出ている。