ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は、テスラのCEOイーロン・マスク氏がウクライナを全面的に支持することを望んでいると述べた。
RBCウクライナによると、ゼレンスキー大統領は6日(現地時間)に公開された米国のポッドキャスト司会者、レックス・フリードマン氏とのインタビューで、スターリンクを開発したマスク氏に感謝の意を表し、ウクライナへの最大限の支援を求めた。
ゼレンスキー大統領はまず、実業家として成功したマスク氏の資質を高く評価した。彼は「何よりも自分の能力で成功した人を尊敬している」と述べ、「彼は何かを成し遂げ、全てを自分の力で達成した」と称賛した。
さらに、マスク氏をグローバルイノベーションのリーダーと評し、そのような人物が世界を前進させるため尊敬していると付け加えた。
「ロシアがエネルギーインフラをミサイル攻撃し、インターネット接続に問題が生じた後、我々はスターリンクを使用した」と説明した。「様々なインフラでそれを活用し、大いに助けられた」と述べた。そして「マスク氏が可能な限り我々を支援し、味方になってくれることを切に願っている」と訴えた。
ゼレンスキー大統領のこうした行動は、ドナルド・トランプ米次期大統領の就任を前に、トランプ次期大統領の最側近であるマスク氏を意識したものと解釈されている。
2022年、マスク氏はツイッターで独断で「ウクライナ和平案」を投票にかけ、クリミア半島は元々ロシア領だと主張し、ウクライナ国民の反発を招いた。これに対しゼレンスキー大統領は「ロシアを支持するマスク氏と、ウクライナを支持するマスク氏、どちらが良いか」というアンケートを投稿して対抗した。
しかし、トランプ次期大統領の当選後、マスク氏が米国政治に積極的に関与し始めると、ゼレンスキー大統領は慎重な姿勢を見せるようになった。
昨年11月、AFPによると、マスク氏はゼレンスキー大統領がトランプ次期大統領に当選祝賀の電話をかける際、同席していたという。その際、マスク氏とゼレンスキー大統領も短い会話を交わし、ゼレンスキー大統領はマスク氏にウクライナへのスターリンクの提供に感謝の意を示した。マスク氏は引き続きウクライナにスターリンクを提供する意向を示したとされる。