暗号資産（仮想通貨・コイン）市場において、ビットコイン（BTC）の価格上昇への期待感が過去最高に達している。
ビットワイズ・アセット・マネジメントの最高投資責任者（CIO）マット・ホーガン氏は、ビットコインが数十万ドル（数千万円）台まで急騰する可能性を示唆した。
ホーガン氏は、複数国がビットコインを準備資産として採用した場合、需要が供給を大幅に上回り、市場の爆発的な上昇を引き起こす可能性があると分析している。
11日（現地時間）、仮想通貨専門メディア「デイリーホドル（Daily Hodl）」は、ホーガン氏がポッドキャストのインタビューで、ビットコインが政府の準備資産として採用される可能性がまだ市場に織り込まれていないと主張したと報道した。
「ビットコインの潜在的需要は供給を上回り、これは必然的に価格の急騰をもたらすだろう」と彼は予測した。
今年のビットコインネットワークでの新規採掘量は約16万～17万BTCにとどまる見込みだ。ホーガン氏は「企業は昨年だけで27万BTCを購入し、上場投資信託（ETF）は40万～50万BTCを取得した」と指摘した。「さらに政府が数十万BTCを追加購入すれば、供給不足はさらに深刻化するだろう」と展望した。
特にホーガン氏は、ビットコイン保有者の売却意思が市場動向を左右する重要な要因になると強調した。
「現在の価格で売却しなければ、市場は必然的に新たな価格帯を模索することになる。10万ドル（約1,575万円）での売却意思次第で、12万5,000ドル（約1,969万円）、15万ドル（約2,363万円）、あるいは20万ドル（約3,151万円）まで急騰する可能性がある」と述べた。
類似の供給不足は金市場でも観察されている。金は2020年の新型コロナウイルスパンデミック時に安全資産として注目を集め、主要国の購入増加により価格が史上最高値を記録した。この限られた供給と高い需要の原理は、ビットコイン市場にも同様に適用される可能性が高い。
ホーガン氏が言及した今年の急騰シナリオは、暗号資産市場の投資家の間で大きな反響を呼んでいるという。ただし、専門家は急激な市場変動性を常に念頭に置き、慎重なアプローチが必要だと助言している。