白い大きなバッグを肩に掛けて歩く黒人男性や、大型テレビを運ぶ黒人男性たちの映像がソーシャルメディア(SNS)で急速に拡散し、物議を醸している。映像には「略奪者が家を荒らしている」という説明が添えられ、人種差別的なコメントが相次いだ。
米国メディアのUSA TODAYは10日(現地時間)、この映像の真偽を調査し、映像に映る男性たちは略奪者ではなく、避難を手伝う人々だったと報じた。
映像が撮影されたのは、カリフォルニア州ロサンゼルス(LA)近郊で、最近発生した大規模な山火事により避難命令が下された地域だ。USA TODAYは地域放送局KTLAの取材内容を基に、彼らが火災の脅威に直面した女性の家から物品を運び出すのを手伝っていたことを確認した。
KTLAの映像には家主の女性が登場し、インタビューで「避難命令が出て、可能な限り多くの物を運び出そうとしていた。映像に映る人たちが運搬を手伝ってくれた」と語った。白いバッグを掛けた男性と一緒にいる様子も映像内で確認されている。
LA警察は山火事を利用して実際に略奪行為を行った20人を逮捕したと発表したが、USAトゥデイはSNSで広がった映像の男性たちはこれに無関係であると強調した。現在、スレッドの運営ポリシーに基づき、この投稿には「虚偽情報が含まれています」という警告文とUSA TODAYの記事リンクが添付されているが、誤情報と映像は他のSNSプラットフォームでも拡散し続けている。