ジョー・バイデン米大統領は、退任を3日後に控えた17日（現地時間）、約2,500人の麻薬犯罪者を減刑した。
これは歴代米大統領による恩赦権行使の中で、単日で行われたものとしては最大規模となる。CNNなどの報道によれば、今回の減刑は麻薬犯罪者に対する刑罰の不平等を是正することを主な目的としている。
バイデン大統領はこの日、「非暴力的な麻薬犯罪で有罪判決を受けた者のうち、現行法に基づく刑罰よりも過剰な刑期が課せられた約2,500人の刑を減刑する」と発表した。
続けて、「過去の過ちを正し、刑における差別を解消し、資格のある者に社会復帰の機会を提供することは、重要な進展である」と述べた。また、「これにより、私は歴代の米国大統領の中で最も多くの恩赦と減刑を実施した」と語った。
昨年12月、バイデン大統領は立て続けに恩赦権を行使し、その一部は物議を醸した。12月1日には、従来の約束を覆して銃所持や脱税で有罪判決を受けた息子ハンター氏に恩赦を与え、強い批判を浴びた。
さらに12月12日には、非暴力犯罪者39人に恩赦を与え、1,500人に対して減刑措置を講じた。この時点で、歴代最大規模の恩赦と減刑が実施された。また、クリスマス直前の12月23日には、死刑囚40人のうち37人の刑を「仮釈放なしの終身刑」に減刑した。
今回の2,500人に対する減刑発表に続き、バイデン大統領は残りの任期中にさらに恩赦権を行使する可能性を示唆した。なお、一部では、ドナルド・トランプ次期大統領が政府高官や政治的同盟者に対して報復的な恩赦を行使する可能性があるとの見方も浮上している。