暗号資産(仮想通貨・コイン)市場において、リップル(XRP)の急落が単なる市場調整ではなく、人為的な操作の可能性があるとの分析が浮上した。
5日(現地時間)、仮想通貨専門メディア「ザ・クリプト・ベーシック」の報道によると、専門家は3日にリップルの価格がわずか3時間で2.57ドル(約390円)から1.76ドル(約267円)へと31%急落した後、再び反発した動きを異常と判断した。
専門家らは、買い需要が人為的に除去された可能性や、アルゴリズム取引が急落を引き起こした可能性を指摘している。
今回のリップルの急落は単なる価格変動ではなく、市場操作が関与した可能性があるとの疑念が広がっている。
オーダーブック分析の専門家であるドム氏は、「急落の最終段階で買い注文が消失したのは極めて異常だ」と述べたうえで、「主要なマーケットメイカーが意図的に買い需要を取り除き、安値で買い戻した可能性がある」と指摘した。また、このような動きが明確な市場操作と断定することはできないものの、自然な市場変動とは言えないと強調した。
アナリストのヴィンセント・バン・コード氏も、XRPだけでなくビットコイン(BTC)、ハッシュグラフ(Hashgraph, HBAR)などでも同様の価格パターンが見られたことを指摘し、「こうした同時多発的な価格動向は、アルゴリズムに基づく市場形成戦略と関連している可能性が高い」と見解を示した。
最近の暗号資産市場は、ドナルド・トランプ米大統領による中国、メキシコ、カナダからの輸入品に対する関税引き上げ発表を受け、貿易戦争への懸念から急落した。
ビットコインは9万1,000ドル(約1,380万円)まで下落し、リップルは1月中旬以来初めて3ドル(約455円)を割り込んだ。このようなマクロ経済の影響も考えられるが、リップルの急激な変動は単純な経済要因だけでは説明がつかないと専門家らは分析している。
5日(韓国時間)午後3時現在、リップルは2.53ドル(約384円)で取引されており、下落圧力が続く中でも2ドル(約303円)以上を維持している。
専門家らは市場操作の可能性を完全に否定できないとし、投資家に慎重な対応を求めている。暗号資産市場は中央集権的な規制が不十分であるため、大規模な資本を持つ投資家やマーケットメイカーが価格を操作する余地が大きいと影響を鳴らした。