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米国の原子力潜水艦(SSN)「アレキサンドリア」が韓国の釜山(プサン)に入港したことを受け、北朝鮮は「安全保障上の懸念を露骨に無視している」と非難し、「国家の安全利益と地域の平和を守るために、あらゆる手段を講じる準備がある」と表明した。
北朝鮮国防省報道官は11日に発表した声明で、アレキサンドリアの入港は「変わりようのない米国の対北朝鮮敵対政策の狂気の表れ」だと主張したと朝鮮中央通信が伝えた。
報道官は「朝鮮半島周辺の緊迫した軍事的対立を実際の武力衝突に発展させかねない、米国の危険極まりない敵対的な軍事行動に重大な懸念を表明する」とし、「さらなる不安定を招く挑発行為の即時中止を強く警告する」と述べた。
また「我々は横暴な敵国との対決構図から一歩も退かない」とし、「力による支配を信奉する覇権国家である米国に対しては、徹底して相応の力で対抗せねばならないというのが現実が示す解答であり、我々がすでに堅持している対応原則だ」と強調した。
報道官は「我々は敵に対する行動と対応をより明確にしていく」とし、「共和国軍は地域の安全を脅かす要因を抑制し、挑発者を懲罰するための正当な権利を躊躇なく行使する」と付け加えた。
北朝鮮は米軍の主要戦略資産の朝鮮半島配備や韓米合同軍事演習に敏感に反応し、韓米の軍事活動が朝鮮半島の平和を脅かす主因だと繰り返し主張してきた。
9日にも声明を通じて、米空軍の戦略爆撃機「B-1B」が参加した日米韓の空中訓練や米韓空軍の「サンメ訓練(Buddy Squadron)」などを「地域の緊張を高める無責任な行動」とし、「望ましくない結果を招くだけだ」と非難した。