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2025年02月12日水曜日
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北朝鮮、ウクライナで戦死の兵士遺族に「党員証」授与か…平壌で極秘の儀式、遺族に口止めも

引用:ザ・タイムズ
引用:ザ・タイムズ

北朝鮮当局がロシアに派兵され死亡した兵士の遺族を平壌に招き、「戦死証」と「党員証」を授与したとの主張が出た。

北朝鮮専門メディア「自由アジア放送(RFA)」は16日、咸鏡北道(ハムギョンブクト)の住民の情報を引用し、「明澗郡(ミョンガングン)の夫婦が今年1月初めに事情も知らされないまま平壌に呼ばれ、息子の『戦死証』を受け取った」と報じた。情報筋によると、この夫婦の家に軍党の責任書記が急遽訪れた。責任書記は平壌に行く必要があると告げ、夫婦を車に乗せて駅まで送ったという。平壌に到着した夫婦は、軍務中だった息子が重要な任務遂行中に不慮の死を遂げたと知らされ、その後「戦死証」と「党員証」を受け取ったとのことだ。

北朝鮮では、一般市民が特別な功績を挙げたり、重要な任務遂行中に死亡した場合、死後に労働党員の資格が与えられることがある。労働党員証を受け取ると、遺族は今後、家族の労働党入党、大学入学、幹部登用などで有利になり、一般市民より優遇される。また、「当局は遺族が声を上げて泣くことも許さなかったという。関連事実を親族や周囲の人々に絶対に漏らすなと再三再四念を押した」とし、「夫婦は一人息子を失った悲しみに暮れ、毎日涙の日々を送っている」と語った。さらに、「夫婦が平壌から帰る際も軍党の責任書記が駅まで出迎え、車で自宅まで送り届け、特別休暇を与えて10日ほど休むよう伝えた」とも付け加えた。

ただし、息子がどのような任務をどこで遂行中に死亡したのかについての具体的な説明はなかったという。情報筋は「この夫婦は息子がウクライナ戦争に派兵されて死亡したと思っている」と述べた。現在、北朝鮮の住民の間ではロシア派兵の事実が広く知られており、通常、軍務中に死亡した兵士がこのように扱われることはないとされているためだ。

韓国の国家情報院は13日、ウクライナ戦に投入された北朝鮮軍の被害規模について、死者300人余り、負傷者2,700人余りで、総被害者数が3,000人を超えたと推定されると明らかにした。以前、国家情報院が公表したロシアに派兵された北朝鮮軍の規模が約1万2,000人だったことを考慮すると、すでに30%近い兵力が前線から離脱したことになる。

国家情報院は「長距離ドローンの狙撃および後方火力支援なしの突撃戦術など、現代戦に対する理解不足とロシア側の北朝鮮軍の運用方法が、大規模な死傷者発生の主な原因である」と分析した。

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