![](https://contents-cdn.viewus.co.kr/image/2025/02/CP-2023-0299/image-1f195261-7977-41fa-a56c-0f315d2176a1.jpeg)
停戦発効3週間で「再び戦雲」
パレスチナの武装組織ハマスは、ガザ地区での停戦発効から3週間後、イスラエル側が合意を守らなかったことを理由に、人質解放の無期限延期を発表した。これにより、イスラエルはガザ地区周辺に駐留する部隊を増強し、緊張が再び高まっている。
タイムズ・オブ・イスラエルによると、ハマスの軍事部門カッサム旅団のアブ・オベイダ報道官は10日、テレグラムで「15日正午に予定していたシオニスト(イスラエル人)人質の引き渡しは延期する」と発表した。同報道官は、「過去3週間、敵(イスラエル)が合意条件を守らなかった」とし、ガザ北部住民の帰還遅延や発砲、救援物資の配布遅延を挙げた。
また、ハマスは「占領軍(イスラエル軍)が義務を果たせば、捕虜交換は計画通り進む可能性がある」とも述べた。これに対して、イスラエルは即座に反発し、「合意違反」として強く非難した。ベンヤミン・ネタニヤフ首相は、イスラエルが停戦合意を遵守していることを強調し、合意違反は深刻に受け止めるべきだと述べた。
イスラエル軍は戦闘要員の休暇を中止し、警戒態勢を強化するとともに、ガザ地区周辺の部隊規模を拡大した。ヨアブ・ガラント国防相は、「ガザ地区で起こり得る全てのシナリオに備え、最高レベルの警戒態勢を整えるよう指示した」と述べた。
ドナルド・トランプ大統領は、ハマスによる人質解放延期に対して強硬な圧力をかけ、停戦取り消しを示唆した。トランプ大統領は、「15日正午までに人質全員が解放されなければ、停戦は取り消すべきだ」と警告し、「解放が行われなければ地獄絵図が繰り広げられる」と述べた。また、トランプ大統領は自らの占領構想を「将来の不動産開発」と表現し、パレスチナ人が故郷に戻れなくなる可能性について言及した。さらに、ヨルダンとエジプトがパレスチナ難民の受け入れを拒否した場合には、アメリカの援助停止も検討する考えを示唆した。
これに対し、エジプトのバドル・アブデルアティ外相はワシントンDCでの会談で、トランプ大統領の計画に対するアラブ諸国の反対を表明。「ガザ住民を追い出し、この地域を掌握しようとする計画に反対するパレスチナ人をアラブ諸国は支持する」と述べ、パレスチナの権利に対する侵害を受け入れない立場を強調した。