![](https://contents-cdn.viewus.co.kr/image/2025/02/CP-2023-0066/image-42052704-8fc6-4902-9295-0f5ab349fb0d.jpeg)
米国で鳥インフルエンザの流行により卵価格が急騰し、「エッグフレーション(eggflation・卵とインフレーションの造語)」への懸念が高まっている。
12日(現地時間)、米ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は、米労働省の消費者物価統計発表で、米国内の12個入りA等級大卵の平均小売価格が今年1月に4.95ドル(約762円)となり、前月比15.2%急騰したと報じた。1年前と比べると53%の上昇だ。
さらに、鳥インフルエンザの流行で卵価格が高騰した昨年1月の4.82ドル(約742円)も上回り、過去最高価格を更新した。
1月の卵価格上昇率は、月間ベースで2015年6月以来最高となった。米労働省は、卵価格の上昇が1月の家庭内食品価格上昇分の3分の2を占めたと分析している。
米国内の卵価格急騰は、最近拡大している鳥インフルエンザの影響によるものと分析されている。米農務省によると、昨年12月の1か月間で1,320万羽の採卵鶏が処分され、今年1月に入っても鳥インフルエンザの拡大が続いているという。
レストランチェーンのワッフル・ハウスは、ハンバーガーやサンドイッチなどの販売メニューに卵が含まれる場合、50セント(約77円)を追加請求する方針を3日から実施している。ペンシルベニア州では、輸送トラックに積まれた卵が丸ごと盗まれる事件も発生した。
卵価格の上昇は消費者の物価負担を増大させるだけでなく、米国内のインフレを加速させるとの懸念も出ており、経済全体に影響を及ぼしている。米労働省は同日、1月の米消費者物価指数(CPI)がエネルギーと食品価格の上昇の影響で前年同月比3.0%上昇したと発表した。消費者物価上昇率が3%台に戻ったのは、昨年6月(3.0%)以来7か月ぶりだ。
ただし、インフレ指標が予想外に高い水準を維持していることから、米連邦準備制度理事会(FRB)が今年の利下げを事実上見送るのではないかとの見方も出ている。金融市場は、この日の消費者物価指標の発表後、FRBが年内に金利を据え置くか、利下げをしても1回にとどまるとの見方を強めている。
シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)のフェドウォッチによると、金利先物市場は12月の連邦公開市場委員会(FOMC)会合までにFRBが政策金利を現行の4.25~4.50%で据え置く確率を28%、4.00~4.25%に1回引き下げる確率を40%とそれぞれ織り込んでいる。年内の据え置きまたは1回の利下げにとどまる確率は68%で、前日の57%から上昇した。