
イエメンのフーシ反乱軍は、ガザ地区の停戦が破られる場合、攻撃を再開すると警告している。イスラエルは、15日(現地時間)に予定されている人質解放が進展しない場合、停戦を破棄する意向を示している。
カタールの汎アラブメディア「アルジャジーラ」によると、イエメンのフーシ反乱軍指導者アブドゥルマリク・アル・フーシは、11日のテレビ演説で「ガザ地区の状況が悪化すれば軍事介入を開始する準備が整っている」と述べ、「我々はすでに行動を起こす準備ができている」と強調した。
フーシ反乱軍は、中東の親イラン組織網「抵抗の軸」に属し、2023年10月にガザ地区の武装組織ハマスがイスラエルとの戦争を開始すると即座に介入した。紅海南部に拠点を置くフーシ反乱軍は、スエズ運河を通過するイスラエルの船舶を攻撃すると主張したが、すぐにアメリカをはじめとする西側諸国の船舶を無差別に攻撃し始めた。
フーシ反乱軍の攻撃によって、2隻の船舶が沈没し、少なくとも100隻以上の船舶が被害を受けた。これに対し、アメリカをはじめとする西側諸国は連合艦隊を編成し、紅海の警備に乗り出した。アメリカとイギリスは、フーシ反乱軍を260回以上爆撃している。その間、多くの国際海運会社はスエズ運河を避けて航路を変更し、莫大な金銭的・時間的損失を被った。
フーシ反乱軍は、ハマスがガザ地区で停戦に入った19日から翌日にはイスラエルを除く他国の船舶への攻撃を中止すると発表。しかし、フーシ反乱軍のアル・フーシは、停戦が失敗すれば攻撃を再開する可能性があると警告している。
現在、ガザ地区の停戦は崩壊の危機に直面している。ハマスは10日、イスラエルが和解を破りガザ住民を攻撃したとして、15日に予定されていたイスラエルの人質解放を無期限延期すると発表した。さらに、4日にはガザ地区の占領と現地住民の再定住を主張したドナルド・トランプ大統領が、10日、記者団に対し、ハマスが15日正午までに残りの全人質を解放しなければ停戦を取り消すべきだと述べた。トランプ大統領は、「これは私の意見だが、イスラエルが別の判断を下すこともあり得る」と強調し、人質解放が行われなければ「地獄絵図が繰り広げられるだろう」と警告した。
これに対し、イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相は11日、「15日正午までに人質が解放されなければ、ガザ地区の停戦は終了する」と声明を発表した。同日、トランプ大統領はワシントンDCで、ヨルダン国王のアブドッラー2世と会談し、4日の発言と同様にガザ地区をアメリカの管理下に置くことを強調した。
