
タイで学生の髪型に対する規制が完全に撤廃された。
6日、タイのバンコク・ポストなどによると、タイ最高行政裁判所は前日、学生の髪型の自由を制限する教育省の規定を即時廃止するよう判決を下した。
タイ教育省は1975年に髪型についての規制を導入した。
かつての軍事政権の命令に基づく教育省の髪型規定では、男子学生はヒゲを生やすことができず、短髪にするよう義務付けられていた。女子学生は耳の下までしか髪を伸ばすことが許されず、化粧も禁止されていた。さらには、大学生にも制服の着用が義務付けられ、髪型の規制も厳しく適用されていた。
50年間続いた髪型規定をめぐり、教師・学生・保護者の間で自由化を求める議論が絶えなかった。
服装や髪型の自由化を求める声が高まり、昨年、教育当局は各学校が制服の着用について自主的に決定できるよう規制を緩和する傾向を示していた。
今回の裁判は、2020年に学生23人が教育省に対し髪型規定の廃止を求める請願を提出したことから始まった。
裁判所は、髪型規定が憲法で保障された個人の自由を侵害し、変化する社会に適していない上、学生に悪影響を与えていると判断した。また、2003年に制定された児童保護法にも違反していると指摘した。
裁判所は「軍事政権の命令と教育省の髪型規定は、学生の最大の利益を守るものとは言えない」とし、髪型規制の即時撤廃を命じた。