暗号資産(仮想通貨・コイン)アナリストのステフ(Steph)氏がリップル(XRP)投資に関して楽観的な見通しを示した。
ステフ氏は現在の市場が反発の兆しを見せており、XRPに全力投資する最適なタイミングかもしれないと主張している。

仮想通貨専門メディア「ザ・クリプトベーシック」は6日(現地時間)、ステフ氏の見解を報じた。
ステフ氏によると、XRPは現在強気のパターンを形成しており、特定の価格帯を突破すれば本格的な上昇が始まる可能性が高いという。
また、市場の流動性状況と投資家心理を考慮すると、XRPが短期間で大幅に上昇する余地があると分析している。
ステフ氏はXRPの日足チャートを分析した結果、現在の価格が下降ウェッジ(Falling Wedge)パターン内で推移していると指摘した。下降ウェッジは一般的に強気のシグナルとされ、パターンが収束するほど価格が急騰する可能性が高まる。
ステフ氏が示した重要な抵抗線は2.53ドル(約373円)だ。XRPがこの価格を突破し、日足終値が2.53ドル以上で終えた場合、次の目標価格は約3.38ドル(約498円)になると予想している。
ステフ氏はバイナンス(Binance)の清算(リクウィデイション)ヒートマップ分析を通じて、現在の市場でショート(空売り)ポジションが多数形成されていることを指摘した。多くのトレーダーがXRPの価格下落に賭けており、これにより高い流動性が上方の価格帯に集中している。
このような状況下では、マーケットメーカーが流動性の集中する価格帯を狙って動く可能性が高い。つまり、価格が急騰すれば空売りポジションの清算を迫られるトレーダーがXRPを大量に買い戻さざるを得なくなり、その結果ショートスクイズが発生して価格が急騰する可能性が高まる。
空売りとは、価格下落を見込んで資産を借りて売却し、後でより安い価格で買い戻して差益を得る取引手法だ。しかし、予想に反して価格が上昇した場合、空売り投資家は損失を抑えるために買い戻し(ショートカバー)を余儀なくされる可能性がある。
特に価格が急騰すると、一部の投資家は強制清算を回避するために急いで成行注文で買い戻す可能性が高まる。強制清算が発生すれば大量の買い注文が殺到し、価格がさらに急騰する可能性がある。
類似の事例は過去にも発生した。2021年1月、ゲームストップ(GameStop)株がウォールストリートベッツ(WallStreetBets)コミュニティの集団買いにより強烈なショートスクイズを経験し、株価が短期間で急騰した。
暗号資産市場でも2022年にビットコイン(BTC)が2万ドル(約295万1,495円)から2万5,000ドル(約368万9,369円)まで短期間で急騰した際に類似のパターンが観察された。
暗号資産市場の恐怖・欲望指数(Fear and Greed Index)は現在20レベルで、極度の恐怖状態を示している。ステフ氏は過去のデータに基づき、恐怖心理が極に達する時こそ買いの好機となる確率が高いと分析した。
先週、この指数は10まで落ち込み、当時ビットコイン価格は7万9,000ドル(約1,165万8,407円)、XRPは2ドル(約295円)を割り込んだ。しかし市場が反発し、現在ビットコインは9万1,000ドル(約1,342万9,304円)、XRPは2.50ドル(約368円)以上で取引されている。
ステフ氏はこうした市場状況を踏まえ、現在XRPが割安な状態にある可能性が高く、恐怖心理が極端に高まっている今が買いの好機かもしれないと強調した。
彼は「極度の恐怖は常に良い買い場を提供する」と述べ、XRP投資家は現在の価格帯を積極的に検討する必要があると助言している。