
トランプ大統領、マスク氏同席で「攻撃すれば地獄を見ることになる」
「テスラ不買運動」で株価は最高値から53%下落、2営業日で11.6%急騰
ドナルド・トランプ政権の第2期発足を追い風に、過去最高値を記録した後に半減していたテスラの株価が「V字回復」を見せた。
12日(現地時間)、ニューヨーク証券取引所(NYSE)でテスラ株は前日比7.59%急騰し、248.09ドル(約3万6,852円)で取引を終えた。前日の3.79%上昇に続き、2日間で11.6%上昇した。
トランプ大統領が側近のテスラCEOイーロン・マスク氏を公然と擁護したことが、テスラの株価を押し上げたとの見方が出ている。
トランプ大統領は前日、自身のSNS「トゥルース・ソーシャル」で「急進左派が世界最高の自動車メーカーであるテスラに対して違法なボイコットを行っている」と述べ、「偉大なアメリカ人イーロン・マスクへの信頼と支持の表明として、テスラの新車を購入する」と明かした。
さらに同日、ホワイトハウス敷地内のサウスローンにテスラ車5台を展示し、マスク氏と共にモデルSセダンに乗る姿をメディアに公開した。
トランプ大統領は記者団の前でマスク氏を指し、「彼が不当な扱いを受けるべきではない。テスラ製品を愛すべきだ」と強調した。
そして、テスラを攻撃する人々に対し、「テスラに手を出せば、徹底的に追及する。彼らは地獄を見ることになるだろう」と警告した。
テスラ株は、マスク氏がトランプ第2期政権で政府効率化省(DOGE)を率いるとの報道を受け、昨年12月17日に過去最高値の479.86ドル(約7万1,280円)まで急騰した。
しかし、マスク氏の過度な政治的言動への反感が高まり、アメリカではテスラ製品の不買運動が起きている。テスラ車や店舗、充電ステーションなどを標的とした放火等の攻撃も続いている。
このような動きがテスラの業績悪化につながるとのウォール街のレポートも出ており、テスラ株価は昨年記録した高値から約53%下落した。