韓国のユン・ソンニョル大統領に対する憲法裁判所の弾劾審判の判決が今週後半に下される見通しだ。17日の法曹界によると、憲法裁は先月25日の弁論終結後、約3週間にわたりほぼ毎日裁判官評議を開き、争点を検討してきた。憲法裁は今回のような特別期日での判決の場合、通常2～3日前に当事者に判決日を通知するが、まだ国会とユン大統領双方への通知は行われていない。
このため、本日か18日中に憲法裁が判決日を発表し、今週後半に事件の決着をつけるとの見方が優勢だ。ユン大統領の事件は、すでにノ・ムヒョン、パク・クネ元大統領より訴追から判決までの期間が長く、歴代大統領の弾劾審判で最長記録を更新した。弁論終結後の判決までの期間も最長となっている。
評議に時間を要しているのは、国会とユン大統領双方が提起した争点が非常に多いためとされる。裁判官らは争点ごとの検討を終え次第、最終結論の導出段階に入るとみられる。憲法裁が国会の弾劾訴追を認容すればユン大統領は罷免され、棄却すれば即時職務に復帰する。
憲法上、罷免決定には6人以上の裁判官の賛成が必要だ。憲法裁は大統領弾劾による国政混乱を考慮し、可能な限り迅速に結論を出す方針を事件受理直後から現在まで堅持している。ただし、憲法裁の審理に影響を及ぼす変数が残っているため、結論導出に関する審理が遅れれば今週にも判決が難しくなる可能性がある。
憲法裁はハン・ドクス首相の弾劾審判も並行して審理中だ。裁判官らがハン首相の事件を先に判決すべきと判断したり、マ・ウンヒョク裁判官候補が途中で合流する場合、全員一致の結論にこだわり調整に時間を要するなどの状況が生じれば、それだけ判決が遅れるとの見方も出ている。