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不動産市場、回復の兆しなし…新築住宅の価格と販売面積が引き続き低下

川田翔平 アクセス  

中国の新築住宅価格と販売面積が引き続き急落し、不動産市場は依然として低迷から抜け出せていない。

18日、中国の新浪網や経済通などの報道によると、2024年1~2月の新築住宅販売面積は前年同期比で3.4%減少した。減少率は前年の2024年(14.1%減)と比べて緩和されたものの、依然として回復には至っていない。住宅価格は引き続き下落し、新築住宅の販売規模も縮小し続けている。

主要70都市の64%にあたる45都市で価格が下落

中国国家統計局によると、2024年2月の主要70都市の新築住宅価格は前月比で全体の64%にあたる45都市で下落した。下落した都市数は1月より3都市増加した。新築住宅価格は前年1月比で0.1%下落した。

過去2か月間、新築住宅価格は前月比で横ばいを示した後、再びマイナスに転じた。21か月連続で半数以上の都市で住宅価格が下落している。

2024年同期比では、新築住宅価格の下落率は4.8%だった。

住宅在庫も引き続き増加しており、2024年12月の在庫面積は前年同期比で6.6%増加した。供給の増加に伴い、住宅価格への下落圧力も続いている。

新規住宅開発も停滞しており、2024年12月の不動産開発投資は前年同期比で9.8%減少した。2022年に不動産市場がピークを迎えた後、2024年まで3年連続で下降している。

北京、上海など1線都市は前年同期比平均3.0%下落

都市規模別に2024年2月の価格変動を見ると、北京、上海、広州、深圳などの1線都市は前年同月比で平均3.0%下落した。下落幅は1月より0.4ポイント縮小した。

省都などの2線都市は4.7%下落し、3線都市は5.9%と大幅に下落した。

取引価格が市場の需給を反映しやすい中古住宅価格は、1線都市で前年同月比4.9%下落した。1月より下落幅を0.7ポイント縮小した。

2線都市は7.4%、3線都市は8.0%それぞれ下落した。下落幅はそれぞれ0.2ポイント縮小した。

価格と販売面積の下落率が縮小したことが、不動産市場の回復に対する期待を高めている。

販売面積の減少速度が緩やかになるなど、大都市を中心に政府の支援策の効果が徐々に現れ始めているとの見方も出ている。

中国人民銀行などは2024年5月に住宅ローン金利の下限を撤廃し、貸出金利も引き下げた。その後、在庫解消のために3,000億元(約6兆1,526億7,315万円)規模の保障性住宅再貸出を設定し、地方政府の土地回収を支援するなど、不動産の活性化策を実施した。

特別債発行など政府の活性化策にもかかわらず、消費者は財布の紐を締めて様子見の姿勢

しかし、地方政府による住宅在庫の買い取り策の効果はまだ限定的と見られる。預金から貸出を差し引いた2月末の預貸マージンは49兆1,900億元(約1,008兆8,333億円)に達し、過去最高を更新した。将来への不安が広がる中、銀行に資金が滞留し、消費者が支出を控えている状況が続いている。

このような状況下で、2024年3月11日に閉幕した全国人民代表大会(全人代)でも不動産安定策が採択された。中国当局は、インフラ建設のための地方政府特別目的債券の発行額を前年より5,000億元(約10兆2,544億5,525万円)増加させ、4兆4,000億元(約90兆2,392億円)を建設投資、土地購入、未販売住宅の買い取りなどに充てると表明した。

川田翔平
editor@kangnamtimes.com

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