米連邦準備制度（Fed）が金利を据え置いたことを受け、暗号資産（仮想通貨）の代表格であるビットコイン（BTC）の価格が急騰した。
19日（日本時間）午後まで8万3,000ドル（約1,240万円）台で取引されていたビットコインは、20日午前に8万7,000ドル（約1,300万円）台まで上昇した。
この急反発により、市場では強気相場への転換期待が高まっている。今後、9万4,000ドル（約1,404万円）に向けてさらに上昇するかが注目される。
ビットコインは11日（米国時間）に7万6,600ドル（約1,144万円）まで下落した後、反発を開始。その後10日間で約12%上昇し、強気の流れを示している。この上昇は、既存の支持線を突破したことで、さらなるモメンタムを生み出している。
「ザ・クリプト・ベーシック」の報道によると、ビットコインは8万6,146ドル（約1,287万円）で61.80%フィボナッチリトレースメントレベルをテストしている。
テクニカル分析によると、MACDとシグナルラインが上向きに交差し、買いシグナルを示している。また、ストキャスティックRSIは過売り圏に入っており、短期的な調整の可能性を示唆する状況となっている。
一方、ビットコインETF市場でも機関投資家の動きが活発化している。アメリカのビットコイン現物ETFは4日連続で純流出を続いていたが、19日には総額1,180万ドル（約17億6,297万円）の純流入が発生した。
特に、ビットワイズ・ビットコインETFが1,209万ドル（約18億630万円）の流入を記録し、機関投資家の関心の高さを示した。一方で、インベスコETFでは1,024万ドル（約15億2,990万円）の流出が確認されている。
今週に入り、ビットコインETFに流入した総資金は4億9,551万ドル（約740億3,184万円）に達する。この機関投資家資金の流入は、ビットコインの強気相場をさらに後押しする可能性が高い。
市場アナリストのアクセル・アドラー・ジュニア氏は、「ビットコインへの需要は過去の弱気相場の底値レベルと同程度まで増加している」と分析した。
同氏によると、先月23日にビットコインが9万6,000ドル（約1,434万円）で取引されていた際、新規投資家が17万2,705 BTCを購入したという。これは、過去のFTX崩壊時に市場が反発したパターンと類似していると説明した。
フィボナッチ拡張分析によれば、ビットコインがさらに上昇する場合、78.6%フィボナッチレベルである9万4,959ドル（約1,418万円）をテストする可能性が高い。この価格帯を突破すれば、次の目標価格は10万6,184ドル（約1,586万円）および12万452ドル（約1,799万円）に拡張されると予測される。
一方で、短期調整が発生する場合、ビットコインは8万ドル（約1,195万円）台（50%フィボナッチレベル）を再度テストする可能性があると指摘された。