
米財務省は21日、「トルネードキャッシュ」に対する制裁を解除した。バイデン政権は以前、トルネードキャッシュが北朝鮮などのサイバー犯罪者のために70億ドル(約1兆480億円)超の資金洗浄を助けたとして制裁を課していた。
米財務省外国資産管理室(OFAC)は2022年、北朝鮮政府から支援を受けるハッキンググループ「ラザルス」が盗んだ4億5,500万ドル(約681億1,363万円)以上を含むサイバー犯罪収益の洗浄をトルネードキャッシュが支援しているとして、同サービスを「ブラックリスト」に掲載した。トルネードキャッシュは取引を匿名化する「暗号資産ミキサー」だ。
しかし、米財務省は今回の声明で「技術と法的環境の進化を考慮し、制裁を解除することを決定した」と発表した。一方で、北朝鮮による暗号資産を利用したマネーロンダリングへの警戒は緩めないと強調した。この決定はトランプ政権が推進する暗号資産フレンドリーな政策の影響とみられる。
このニュースを受け、21日にトルネードキャッシュの価格は75%急騰した。現在も15%以上上昇を続けている。24日の午前7時時点で、暗号資産情報サイト「コインマーケットキャップ」によると、トルネードキャッシュは24時間前比15.42%上昇の13.77ドル(約2,061円)を記録している。