
米国の仲介により、ロシアとウクライナの戦争に対する終結交渉が進展している。しかし、北朝鮮とロシアの軍事協力はむしろ深化している。当初、北朝鮮とロシアの関係緊密化はウクライナ戦争のみが動機だとの分析もあったが、実際には異なる状況が見えてきている。
ロシアとウクライナは最近、米国の仲介で「黒海での軍事行動停止」に合意するなど、戦争終結に向けて少しずつ前進している。それに伴い、北朝鮮とロシアの軍事協力はウクライナ戦争の沈静化とともに弱まるとの予測があったが、むしろ両国はその絆の強さを改めて示している。
ロシアの国営メディアが27日に報じたところによると、ロシアのアンドレイ・ルデンコ外務次官は記者団との会見で、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長がロシア訪問を準備していることを明らかにした。また、ロシアのセルゲイ・ラブロフ外相が北朝鮮の平壌(ピョンヤン)を訪問する予定も伝えられている。
金委員長は2023年にロシアを訪問して首脳会談を行い、昨年にはロシアのウラジーミル・プーチン大統領が北朝鮮を訪問し、軍事同盟に準ずる内容を含む条約を締結した。その後、ウクライナ戦争への北朝鮮軍の派兵と軍需物資の支援が行われた。今年も金委員長がロシアを訪問するということは、ウクライナ戦争が終結しても、北朝鮮とロシアの軍事協力が継続される可能性を示唆している。
一方で、ウクライナ戦争の終結が長引くとの予測が背景にあるとの分析も出ている。韓国合同参謀本部によると、北朝鮮はすでに昨年1〜2月に3,000人以上の追加派兵を行い、ミサイルや砲兵装備、弾薬の支援も継続しているという。現在までに確認されている支援物資には、相当量の短距離弾道ミサイル(SRBM)と170mm自走砲、240mm多連装ロケットランチャー220門などが含まれている。